がけ崩れとは

カテゴリ: 土砂災害

読み: がけくずれ

 がけ崩れとは、地中にしみ込んだ水分が土の抵抗力を弱め、雨や地震などの影響によって急激に斜面が崩れ落ちるこ現象を言う。

 がけ崩れは一般的に、勾配30度以上で起こり、土のかたまり量は地すべりなどと比べると少ないが、突然、一挙に起こるので、人家の近くで起きると逃げ遅れる人も多く、死者の割合も高くなっている。
 また、がけ崩れで崩れた土砂は、斜面の高さの2倍くらいの距離まで届くことがある(その範囲内の人家を埋めることもある)。

 勾配が30度以上、高さ5m以上の急傾斜地に面して人家などがある場合、がけ崩れの被害が発生する危険があることから「急傾斜地崩壊危険箇所」と呼ぶ。 こうした箇所のうち、法律で指定されたものを「急傾斜地崩壊危険区域」と言い、がけ崩れ被害を防ぐための調査や、壁を造って土砂を受け止めるなど、がけ崩れ対策工事が行なわれている。

 わが国では、集中豪雨や地震などに伴う土石流、地すべり、がけ崩れ等の土砂災害が、近年、年平均で約1000件発生している。さらに、都市化の進展に伴い宅地が都市域周辺の山麓部まで広がり、土砂災害危険箇所が増加傾向にある。

 なお、土石流の発生が予想される渓流を「土石流危険渓流」、地すべりについては「地すべり危険箇所」があり、「急傾斜地崩壊危険区域」を加えると全国で約52万箇所を超える。また、公共工事として砂防堰堤や地すべり防止工事が必要な人家5戸以上の対象箇所でも約21万箇所を数え、その整備率は2009年度末で、約2割という低い水準にある。

 住民サイドでの土砂災害対策としては、自分が住む地区、勤める地区などが土砂災害の危険のある地域かどうかを知ること、ふだんからのハザードマップなどの情報収集、地域レベルでの防災訓練参加などを心がけたい。

 ちなみに、がけ崩れの前兆現象としてよく言われるのは、斜面に割れ目がある、斜面から水が湧き出る、湧き出た水がにごり出す、斜面から小石がバラパラ落ちてくる、斜面にある樹木の根が切れる音がする……もちろん、これらの前兆現象がない、あるいは気づかないままがけ崩れが起こることもよくある。
 非常時の避難情報の入手方法確保に加えて、自らの“危険への嗅覚”を研ぎ澄ますことが重要だ。

関連用語

斜面崩壊 斜面崩壊とは、急勾配の斜面が崩れる現象で、土砂災害のひとつ。一般的にはがけ崩れを言う。地すべりとは
深層崩壊 深層崩壊とは、山崩れ・がけ崩れなどの斜面崩壊のうち、すべり面が表層崩壊よりも深部で発生し、表土層だ
地すべり 地すべりとは、斜面の土地の一部あるいは全部が、降雨や融雪による地下水の上昇の影響などで斜面下方にす
土砂災害 前兆現象 土砂災害前兆現象とは、土砂災害(がけ崩れ、地すべり、土石流)の発生に先立って現れるなんら
土砂災害特別警戒区域 土砂災害特別警戒区域とは、土砂災害防止法(正式名称は「土砂災害警戒区域等における土砂災
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