ぬるぬる地震とは

カテゴリ: 地震

読み: ぬるぬるじしん

 ぬるぬる地震とは、プレート境界や地下の断層が地表に大きな揺れをもたらさないまま、比較的長時間でゆっくりと“ぬるぬると”ズレ動く地震を言う。
 これが例外的に大きな津波を起こす場合があることから、「津波地震」とも呼ばれる。
 1896年明治三陸地震津波は、このぬるぬる地震が引き起こした典型的な大災害だった。当時、三陸地方の住人たちが感じた地震の揺れは現在の震度にして2~3程度だったとされる、その地震は緩やかに長く続いた。人々はこれをとくに気にしなかったが、その約30分後に巨大津波が来襲し、わが国の津波災害史上最大の2万2000人にのぼる死者を出した。

 このように、地震の規模の割に非常に大きな津波を引き起こす地震をぬるぬる地震と呼び、「津波地震」の名称もある。ぬるぬる地震では通常、津波発生の警告となる地震動が小さいために沿岸地域の住人が津波に気づかず、被害を拡大させるおそれがある。

 なお、ぬるぬる地震の現象は「スロースリップ」、「ゆっくり滑り」とも呼ばれ、近年ではGPS(全地球測位システム)の地殻変動観測調査によってその変動が検知されるようになり、東海地震の“予知”(予測)を可能とするかもしれない手がかりとして注目されている。

 ちなみに、別項で述べる「遠地津波」(1960年チリ地震津波のように遠隔地で地震と津波が発生して、地震の揺れがないのに津波が来襲)とともに、地震という警告なしの津波はあり得る。現代ではこれを“ステルス津波”とでも名づけて教訓としたい。

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