エアロゾルとは

カテゴリ: 環境

読み: えあろぞる

 エアロゾルとは、気体中に固体または液体の微粒子がコロイド状(粒子が細かく散らばって溶けたように見える状態)に浮遊している状態を言う。一般的には大気中に浮遊するちりなどの微粒子。エアロゾル中の微粒子、あるいはエアロゾルの別名を「煙霧質」または「気膠質」と言う。
 英語では「Aerosol」、日本語表記はエアロゾルのほか「エーロゾル」、「エアゾール」などがある。製品分野では「エアゾール」の表記が主流など、扱う分野によって慣習的に表記(呼び方)が異なっている。

 エアロゾルはその生成過程の違いから粉じん(dust)、フューム(fume)、ミスト(mist)、ばいじん(smokedust)などと呼ばれる。また気象学的には、視程や色の違いなどから霧(fog)、もや(mist)、煙霧(haze)、スモッグ(smog)などと呼ばれることもある。

 エアロゾルの大きさは半径0.001μm(1μm=マイクロメートル/1mmの千分の1)程度から10μm程度と幅広く、化石燃料やバイオマス燃焼などの人間活動から放出されるものや、海塩粒子、土壌粒子などがある。粒子の性状は、粒径、化学組成、形状、光学的・電気的特性など多くの因子によって表わされきわめて複雑である。

 エアロゾルは、太陽放射を散乱・吸収して地上に到達する日射量を減少させ、気温を低下させる「日傘効果」を持ついっぽう、地球からの赤外放射を吸収・再放射するという「温室効果」も持つ。さらに、これら直接効果のほかに、雲粒の核となる微粒子(雲核)として雲の性状を変化させることで、間接的に地球の放射収支(地表面が太陽から受け取るエネルギーと地表面から天空に逃げていくエネルギーの収支)を変えるという効果も持つ。

 エアロゾル粒子は、重金属粒子やディーゼル黒煙、たばこ煙、アスベスト粒子、放射性粒子など、以前は環境汚染や健康影響など、主として悪影響が議論されてきたが、最近では超微細粒子がもつ特性を生かした高機能性材料の開発、薬剤や農薬の開発などのエアロゾル技術が注目されている。
 また地球温暖化や酸性雨、オゾン層破壊など、地球環境問題におけるエアロゾルの役割が注目されており、エアロゾル粒子の大気環境に及ぼす影響の解明が急がれている。

 ちなみに、製品としてのエアロゾル(エアゾール)は、一般的には液化ガスあるいは圧縮ガスと、使用目的とする液体を弁を持つ容器に封入し、スプレーとしてガスの力によって液体を弁から放出させる構造にしたものを言う。
 第二次大戦中に米軍が害虫類の撲滅手段として使用したバグボンベ(南京虫爆弾)に用いられたのが最初で、わが国には終戦後に持ち込まれ、ヘアスプレーと殺虫剤で最初に商品化された。消臭剤・芳香剤、クリーナー類、化粧品、医薬品、塗料など利用用途は多方面に広がっている。

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