クロスロードとは

カテゴリ: 防災教育

読み: くろすろーど

 クロスロードとは、阪神・淡路大震災で災害対応にあたった神戸市職員へのインタビュー内容から彼らが実際に経験したジレンマの事例をカードにして防災啓発用にゲーム化し、プレイヤーがそれらのジレンマを自分の問題として考えることで災害対応を考えるきっかけとする「防災ゲーム」を言う。
 クロスロード(英語:crossroad)の意味は「重大な分かれ道」、「人生の岐路」となる。

 クロスロードは、京都大学の矢守克也教授、慶応義塾大学の吉川肇子(きっかわ・としこ)教授、産業技術大学院大学の網代 剛助教によって開発され、2004年7月に「神戸編・一般編」が、その後「市民編」、「高知編」、「学校安全編」、「大学生編」、「要援護者編」、「災害ボランティア編」が作成されている。
 「神戸編・一般編」、「市民編」、「災害ボランティア編」は、京都大学生協を通じ一般にも販売されている。

 クロスロードが提起するジレンマのカード例を見ると、「人数分用意できない緊急食料をそれでも配るか」、「学校教育の早期再開を犠牲にしても学校用地に仮設住宅を建てるか」、「事後に面倒が発生するかもしれないが、がれき処理を急ぐため分別せずに収集するか」など、神戸市職員が阪神・淡路大震災で実際に迫られたむずかしい状況判断が次つぎと出題される。

 プレイヤーは、カードに書かれた事例を自らの問題として考え、「YES」か「NO」かで自分の考えを示す(または、多数派を予測する)とともに、プレイヤー同士が意見交換を行いながらゲームを進め、多数決により勝者を決定する。設問に対する正解は示されておらず、なぜそのように考えたのかについて、参加者同士で意見交換することが重要なポイントとなる。
 なお、ゲームには、設問についての解説資料や指導者用の進行マニュアルなどを含む解説書が添付されているほか、より学習効果を高めるための参考図書も発行されている。

 2014年12月、クロスロードの普及啓発を担う神戸クロスロード研究会を中心に全国のクロスロード関係者が連携した「1000人のクロスロード 2014」が、約1300人の参加者を得て、神戸、仙台、高知、札幌、酒田、新潟、横浜、静岡、呉、福岡の10都市会場で同時に開催された。
 このうち、神戸・仙台・高知の3会場はネットでつないで実施され、防災教育の手法としての防災ゲームがICT(情報通信技術)を活用した例として、画期的なイベントとなった。

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