トリアージとは

カテゴリ: 災害医療

読み: とりあーじ

 トリアージ(Triage)とは、負傷度による「負傷者の選別」を言う。フランス語のtrier(選り分け)が語源。

 ナポレオン時代に負傷した兵士で再び戦闘に参加できる者を選別することに用いられ、第一次世界大戦以降、災害医療でも採用されるようになり、現在のトリアージの概念が確立したとされる。

 災害時のトリアージは最善の救命効果を得るために、傷病者の重症度と緊急性によって選別して治療の優先度を決定する。つまり、「生存が見込めない1人の治療のために、10人の命を奪ってはならない」のが災害医療の特殊性となる。

 トリアージは医師が行うが、状況によっては、救急救命士や看護師など救急医療に関する知識を持った者が行う場合もある。なお、トリアージを行う者は、応急処置を含めて、一切の治療行為を行わない。

 トリアージされた人には身体に直接タッグを付ける(右手首。その部位が失われている場合のために付ける部位の順も決まっている)。タッグの色は治療の優先順で、第一優先から赤(緊急)・黄(非緊急)・緑(軽処置)・黒(死亡、不処置)となる。

 負傷者の治療優先順度を決定することは容易ではなく、現場では常に困難な判断が迫られるが、災害医療の最優先課題は「いかにして救うことのできる命を救うか」であり、トリアージへの国民の理解を得ることが最大の課題だと言える。

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