フロンガスとは

カテゴリ: 環境

読み: ふろんがす

 フロンガスとは、正式にはフルオロカーボンと言い、メタンやエタンの水素原子が、フッ素原子(F)や塩素原子(Cl)で置き代わった化合物の総称(フロン)である。1930年に米国で開発・販売された冷媒がその始まりで、圧力をかけると簡単に液化し、毒性がなく、不燃性であることから「夢のガス」と呼ばれ、冷媒、洗浄剤、発泡剤、噴射剤、消火剤として幅広く用いられた。

 しかし1974年、米国の研究者(ローランド教授、モリーナ博士の二人)が、フロンガスは成層圏に達すると紫外線との反応により塩素原子を出し、この塩素原子がオゾン層を破壊する可能性を初めて指摘。その研究結果への反論は多かったが、その後約10年を経て南極でオゾンホールが発見されたことによりその正しさが確認され、地球温暖化の原因となるフロンガスなどの削減をめざして国際的なフロンガス対策が強化されることになった。

 フロンガスによる人への影響は、人を紫外線から守るためのオゾン量の減少による皮膚がんや白内障などの発生率が高まるほか、浅海域の動植物プランクトンへの影響、農業生産の減少などが考えられる。また、紫外線が地球の表面に到達することでフロンガスによる光化学スモッグの影響が出ている。さらに、フロンガスがオゾン層を破壊することで地球温暖化が進む可能性が指摘されている。

 フロンガスのなかで、クロロフルオロカーボン(CFC)は1995年末に生産を停止し、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)も1996年から生産規制が行われている。現在、ハイドロフルオロカーボン (HFC) が代替フロンとして使われているが、これも温室効果ガスとして、地球温暖化に影響があることがわかった。代替フロンとして環境に問題のないものはなく、有害な物質が出ていても環境に「害が少ない」ものを利用しているのが現状である。

 フロンガスが使われている製品には、冷蔵庫・エアコンの冷媒や断熱材、車のエアコンの冷媒や断熱材、工業製品の洗浄用・プリント基板等の洗浄の洗浄剤などのほか、断熱材・ウレタンフォームなどの発泡用の発泡剤、スプレー缶などの噴射剤などがある。これらのうち古い製品では有害なフロンガスが使われている可能性が高く、回収・不法投棄対策が重要となっている。

 わが国では「フロン回収・破壊法」(2002年10月施行)でフロンガス回収に努めてきたが、同法は2013年6月に全面改正され、「フロン類法」(改正フロン法)として2015年4月に前面施行される(2014年9月5日現在)。
 改正趣旨は、フロン類使用製品のメーカーや業務用冷凍空調機器のユーザーに対して、フロン類の使用の合理化や管理の適正化を求め、フロン類の充填業の登録制、再生業の許可制の導入等の措置を講ずることにある。
 オゾン層破壊、地球温暖化を防ぐために国民各層でのフロン回収への理解・協力が求められている。

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