地すべりとは

カテゴリ: 土砂災害

読み: じすべり

 地すべりとは、斜面の土地の一部あるいは全部が、降雨や融雪による地下水の上昇の影響などで斜面下方にすべる、または移動する現象を言う。
 地震・火山活動による斜面形状の変化や、宅地開発などの人為的な土地改変などをきっかけに土地斜面が不安定化して発生することもある。

 地すべりは「すべり面」を境に移動する特徴から、土砂災害のカテゴリでは、すべり面を持たない単純な「斜面崩壊(土砂崩れ)」や「がけ崩れ」とは区別される。

 地すべりでは動きが遅いので避難は可能となり、人的被害はほとんど生じないが、継続して、あるいはいったん休止後に再び動くこともあり、より異常性が意識されやすく、また、道路閉鎖や立ち入り禁止区域が長期化するなど、地域の社会経済活動への影響は大きい。
 地すべりの動く速度は、ケースによってかなりの幅があるが、1日で数mmから数cmといった程度の場合が多く、このような滑りは、一度滑りやすい条件がつくられると、長い間、断続駅に続く傾向がある。

 一般の斜面崩壊はほとんど起こらない10~20度という緩やかな勾配の斜面でも、地すべりは生じることもある。滑り面の深さは10m以上と深く、その上に載って動く土塊の量が大きくなる。一般に、通常の斜面崩壊の2桁以上大きい数十万立方m以上となることが多い。

 ちなみに「深層崩壊」とは、山崩れ・がけ崩れなどの「斜面崩壊」のうち、すべり面が表層崩壊よりも深いところで発生し、表土層だけでなく深層の地盤までもが崩壊土塊となる比較的規模の大きな崩壊現象を言う。

 地すべりの前兆として、山腹や道路に亀裂が生じる、湧水がなかったところから水が湧き出す、地鳴りがする、木が傾くなどの現象を伴うこともある。一般の土砂災害でもこのような前兆が起こり得るが、地すべりの場合、比較的ゆっくりと現象が進行するので、裏山などにこのような異常が認められたら要注意で、避難の準備をしておく必要がある。
 こうした異常現象が、地すべりの前兆ではなく、急な山崩れやがけ崩れの前兆である場合もあり得るので、ふだんの山の“異常な現象”については、あらゆる可能性をイメージして危険への嗅覚を鋭くしたい。

関連用語

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斜面崩壊 斜面崩壊とは、急勾配の斜面が崩れる現象で、土砂災害のひとつ。一般的にはがけ崩れを言う。地すべりとは
深層崩壊 深層崩壊とは、山崩れ・がけ崩れなどの斜面崩壊のうち、すべり面が表層崩壊よりも深部で発生し、表土層だ
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