微小粒子状物質(PM2.5)とは

カテゴリ: 環境

読み: びしょうりゅうしじょうぶっしつ(ぴーえむ 2.5)

 微小粒子状物質(PM2.5)とは、大気中に浮遊している2.5μm(1μm=マイクロメートル/1mmの千分の1)以下の小さな粒子状の物質のこと。「PM」は、Particulate(パーティキュレート=微粒子の)Matter(マター=物質・成分)」の略、「2.5」は数値で、2.5μmは1000分の2.5mm以下の小さな粒子状の物質を指す(ちなみに以前は同単位を「ミクロン」と呼んだが現在は廃止)。

 粒子状物質には、物の燃焼などによって直接排出されるものと、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、揮発性有機化合物(VOC)等のガス状大気汚染物質が主に環境大気中での化学反応によって粒子化したものとがある。
 発生源としては、ボイラー、焼却炉などのばい煙を発生する施設、コークス炉、鉱物の堆積場などの粉じんを発生する施設、自動車、船舶、航空機等、人為起源のもの、さらには土壌、海洋、火山などの自然起源のものもある。

 PM2.5は非常に小さく(髪の毛の太さの1/30程度)、人の肺の奥深くまで入りやすいため、呼吸系への影響に加え、循環器系への健康影響が懸念される。
 高濃度汚染時(環境省暫定指針で日平均値70μg/m3以上)の対策としては――不要不急の外出や屋外での長時間の激しい運動を減らす、外出時はPM2.5対応のマスクで顔に隙間ができない形状・サイズのものを着用、帰宅後は手洗いやうがいを徹底する。屋内では換気や窓の開閉は最小限にして可能な限り外気を遮断、PM2.5に対応する空気清浄機を運転、定期的にフィルターの清掃・交換を行うなど。

 わが国では大気汚染防止法(1968年制定)に基づく工場・事業場等のばい煙発生施設の規制や自動車排出ガス規制などにより「浮遊粒子状物質(SPM)」とPM2.5の年間の平均的な濃度は減少傾向にあるいっぽう、2009年にPM2.5の環境基準(1年平均値15μg/m3以下、かつ1日平均値35μg/m3以下)を定め、現在、地方自治体によって全国700カ所以上でPM2.5の常時監視が実施されている。
 近年、工業化が進む中国から飛来した大気汚染物質の影響で、日本各地とくに西日本でPM2.5の測定値が高くなる現象が観測され、社会問題となっている。

 なお、PM2.5はタバコの煙にも含まれていて、とくにフィルターを通さず周囲に広がる副流煙に多く、喫煙によって室内のPM2.5 濃度が大きく上昇することに注意が必要。日本禁煙学会は「喫煙可の日本の飲食店内は、北京の最悪汚染時に匹敵するPM2.5レベル」と警鐘を鳴らしている。

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