福岡県西方沖地震(2005)とは

カテゴリ: 災害教訓

読み: ふくおかけんせいほうおきじしん(2005)

福岡県西方沖地震とは、2005(平成17)年3月20日午前10時53分ごろ、福岡県北西沖の玄界灘(震源の深さ約9km)で発生したマグニチュード(M)7.0の地震である。

 この地震で福岡県の福岡市(東区、中央区)、前原市、佐賀県みやき町で最大震度6弱を観測したほか、九州北部を中心に震度5強などを観測した。余震活動は、1カ月後の4月20日に最大余震M5.8が発生、福岡市などで震度5強を観測した。なお本震時に、福岡県の日本海沿岸、長崎県の壱岐・対馬に津波注意報が発表されたが、津波は観測されなかった。

 地震空白域とされる地域で発生したため、社会的に「日本ではどこでも地震は起こる」と広く認識された地震として知られる。ちなみに福岡管区気象台が1890年に観測を開始して以来、同県内で観測された最大震度は4までで、九州北部で被害が出た地震は1898年の糸島地震(M6.0。死者なし、住家被害72棟など)以来であった。

 被害は、人的被害ではブロック塀の倒壊による死者1人が出たほか、転倒や落下物による負傷などでの重軽傷者1039人となっている。住家被害は、福岡市東区志賀島、西区玄界島、西浦、宮浦をはじめ農漁村を中心に全市域にわたって発生した。全壊141棟のほか大規模半壊・半壊を合わせて323棟にのぼっている。
 玄界島では島民約700人がほぼ全員島外に避難した。福岡市天神のビル街では窓ガラスが割れて歩道に飛び散る被害が発生、その場面がテレビ放送されて注目された。

 この地震で被害が大きかった玄界島で死者や火災を出さなかったことについて、重要な教訓が示唆されている。地震発生時間が昼どき前の調理の時間帯で、島の家庭の多くはガスを使っていたが、住民はあわてずにガスを消してから避難行動をとったという。
 冷静でいられた理由をある住民は、「漁業の島で男性が海に出ているときに島をあずかるのは女性。島では婦人消防隊が組織され、戦前・戦後と長らく活動が活発で日ごろから備えができていた」としている(「ふくおか市政だより」より)。

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