都市型水害とは

カテゴリ: 風水害

読み: としがたすいがい

 都市型水害とは、都市特有の水害を言い、その災害要因は大きく3つに整理できる。1つは、都市の地表がアスファルトなどに覆われていることによる「流域の保水・遊水機能の低下」、2つは、地下利用など「土地利用の高度化」による被害増大、3つは、ヒートアイランド現象や地球温暖化が原因とされる集中豪雨の発生とその激化・頻度増加である。

 多くの中小河川は1時間雨量50mmを整備目標として整備を進めているが、近年は、1時間雨量が100mmを超える記録的な集中豪雨が多発し、コンクリート化された市街では雨水の行き場がないことから出水が激化する傾向にあり、内水氾濫が増えている。

 これにより、地下室や地下街、地下鉄の浸水をはじめ、標高は高くても低地・窪地であれば一挙に雨水が集まり、住宅密集地での浸水被害や都市機能(交通、ライフライン)の麻痺などが発生、浸水被害額を増大させている。
 また、人が地下室に閉じ込められる事例や、高速道路下をくぐる道路(アンダーパス)や車道トンネル内で車が水没、車内に人が閉じ込められる事例が急増している。車はエンジンや電気系統は水に弱く、水位によってはエンジンが止まったり、窓が開かなくなったりする。水圧でドアも開かなくなることから、水死など命にかかわるケースが少なくない。

 都市型水害の事例としては、1991年愛知県内の水害、1999年福岡水害、2000年東海豪雨、2005年東京都中野区・杉並区での浸水被害、2008年神戸市都賀川(とががわ)水難事故、2011年9月豪雨などがある。

 都市型水害への対策として、自治体などではこれまでの治水施設等の整備推進をはじめ、雨水管の増強などのほか、公園や駐車場、道路・学校・ビル・住宅などでの雨水貯留浸透施設(地表面や建物の地下を利用して雨水を一時的に貯めたり地下に浸透させて河川への雨水流出量を抑制する)や、防災調整池、遊水地の整備などを進めている。東京都の神田川・環状七号線地下調節池は、その規模の大きさで知られる。

 都市部での突発的・局地的豪雨に対して、私たちは、自助による防災、自らの判断で安全確保を図ることが重要だ。平時に、地下室や低地で身の安全を守る方法、車を運転中の水害リスクと避難方法をイメージしておくことを心がけたい。

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