防災ゲームとは

カテゴリ: 防災教育

読み: ぼうさいげーむ

 防災ゲームとは、災害のさまざまな要素をゲームに取り込み、その疑似体験を通じてプレイヤー自らの災害対応・災害行動を学習・訓練することを目的とする防災シュミレーションゲームを言う。

 防災教育や防災訓練はこれまで、学習教材で災害や防災を学び、防災訓練で“避難行動”や消火器などの使い方を学ぶのが定番だった。しかし、東日本大震災をはじめ、現実の災害の様相はそれぞれが異なっており、一般化した知識や定型化した教育・訓練では対応できないとの反省や、知識の一方通行による学ぶ側の受け身姿勢が指摘され、“生きる力”を養う教育・訓練の重要性が注目されるようになった。

 このような背景を踏まえて開発されたのが「刻々と変化する災害に臨機応変に対応し、災害をよりよく生き延びる訓練」としての防災ゲームである。
 防災ゲームは、ゲームの発想・仕掛けでプレイヤー(想定被災者)の関心・行動を導き出し、より有効な解決案を気づかるための手法」であり、子どもから大人まで、“ゲームを楽しみながら”災害対応を学べるところに大きな特長がある。

 防災ゲームを代表するものとして、図上(机上)で避難所運営を模擬体験する「避難所 HUG」(HUG=hinanzyo避難所、unei 運営、game ゲームの頭文字。静岡県地震防災センターが開発)や、地域防災マップを手づくりする災害図上訓練「DIG」(DIG=Disaster 災害、Imagination 想像力、Game ゲームの頭文字)があり、自治体や自主防災における住民参加の防災啓発ワークショップ技法として定着している。
 また、災害対応のジレンマを考えさせるカードゲーム「クロスロード」、東日本大震災の教訓を踏まえた「SSG 仙台発そなえゲーム」のほか、よりゲーム性が強く子どもから楽しめるNPO法人プラス・アーツ「防災カードゲームシャッフル」、市民防災研究所企画・制作「ぼうさい駅伝」などが知られる。

 なお、ICT(情報通信技術)を活用して日常生活から社会生活の諸課題、ひいては国際的な紛争、食糧・環境問題などさまざまな“深刻な”要素をゲーム化して啓発する「シリアスゲーム」は海外で人気で、国連をはじめ官民協働で開発・制作を推進するところも少なくない。
 自然災害の多いわが国では、災害関連ビッグデータや災害教訓が豊富に蓄積されていることから、これらを駆使した本格的な「防災シリアスゲーム」の開発が期待される。

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