集中豪雨とは

カテゴリ: 風水害

読み: しゅうちゅうごうう

集中豪雨とは、局地的、突発的に狭い地域に大量に降る雨を言う。気象庁ではこれを予報解説資料などに用いる“解説用語”とし、「狭い範囲に数時間にわたり強く降り、100mmから数百mmの雨量をもたらす雨」と解説、「積乱雲が同じ場所で次つぎと発生・発達を繰り返すことにより起き、重大な土砂災害や家屋浸水等の災害を引き起こす」としている。

 集中豪雨は、もともとは新聞記事に表れた用語だが、近年は学術用語としても使われている。大雨や豪雨といった一般的な使い方のなかで、とくに「災害につながる、集中的に降る雨」を指す。

 集中豪雨は、日本付近に前線が停滞しているとき(とくに梅雨期の終わりごろ)や、台風が接近しているとき、上陸したとき、また大気の不安定な状態が続いて次つぎと雷雲が発生するときに起こりやすい。

 集中豪雨では、土壌中に蓄えられる雨量(土壌雨量指数)が急激に高まることで出水する。起こり得る災害は、河川の急な増水・氾濫、家屋の浸水、道路の冠水、山崩れ、土砂崩れ、がけ崩れなどがある。
 都市では、市街がコンクリート化されて雨水の行き場がないことから、出水が激化する傾向にあり、地下街や地下室、標高は高くても低地・窪地であれば一挙に雨水が集まり、浸水に警戒が必要となる。

 近年は、高速道路下をくぐる道路(アンダーパス)や車道トンネル内で車が水没、車内に人が閉じ込められるケースが急増している。車はエンジンや電気系統は水に弱く、水位によってはエンジンが止まったり、窓が開かなくなったりする。水圧でドアも開かなくなることから、水死など命にかかわるケースが少なくない。集中豪雨時の「車閉じ込め水死」は、新たな都市災害として要注意だ。

 似た用語に「局地的豪雨」や、いわゆる「ゲリラ豪雨」がある。とくに大都市のヒートアイランド化によるとみられる局地的・突発的な豪雨で、予測がむずかしい特徴を持つ。大雨や洪水の注意報・警報が発表される気象状態でなくても、都市部の集中豪雨として要警戒である。

 ちなみに、気象庁は通常、大雨について危険性が高まるにつれて「大雨注意報」から「大雨警報(土砂災害)」、「大雨警報(浸水害)」、さらに「土砂災害警戒情報」を発表するが、大雨がさらに降り続き、“重大な災害が起こる危険性が非常に高まった”場合、「特別警報」(この場合「大雨特別警報」)の運用を、2013年8月30日(金)0時から開始する予定だ(2013年6月現在)。

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