鳥インフルエンザ A(H7N9) ウイルスとは

カテゴリ: 新型インフルエンザ

読み: とりいんふるえんざ えい(えいち7えぬ9)ういるす

 鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスとは、2013年3月末から中国での発生が報告されているA型インフルエンザウイルス(H7N9亜型)によるヒトへの感染症を言う。
 これまでヒトに感染することが知られていなかったウイルスの感染症で、4月1日に世界保健機関(WHO)が中国でヒトへの感染があったことを初めて公表した。感染源はまだわかっていない(2013年7月31日現在)。

 インフルエンザウイルスは大きくA型、B型、C型に分けられるが、流行の原因となるのはA型とB型である。A型インフルエンザウイルスは、ウイルス表面に存在する糖タンパク質(ヘマグルチニン(H)とノイラミニダーゼ(N))の種類の違いによって、さらにH亜型(H1~H16の16種類)とN亜型(N1~N9の9種類)で分類される。
 鳥類が感染するA型インフルエンザウイルスを一般的に鳥インフルエンザウイルスと呼ぶが、今回海外で発生が報告されている鳥インフルエンザウイルスは、H7亜型のヘマグルチニンとN9亜型のノイラミニダーゼを表面に持つ。

 中国での鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスについてこれまではヒトからヒトへの持続的な感染は確認されていない。わが国では現在、国立感染症研究所で、中国CDC(疾病予防管理センター)から入手したウイルス株を用いたワクチン株の製造準備を行うなど、鳥インフルエンザA(H7N9)対策を進めている。また、中国の発生地域に渡航する人に注意喚起を行っている。

 なお、鳥インフルエンザは、文字どおり鳥のインフルエンザであり、ヒトが感染するインフルエンザとは別物である。また現在は、一般人に感染する危険性はきわめて低く、ヒトからヒトへの感染が確認された例はない。
 ただし、ヒト・インフルエンザウイルスと混じり合い、人間の間で感染する能力を持つ新型インフルエンザウイルスが生まれる可能性は懸念されている。 将来、それが爆発的感染(パンデミック)になる可能性は否定できない。

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