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「だるい・疲れやすい」不登校など子供の慢性疲労 脳内を解明

慢性疲労症候群(CCFS)の子供の脳内では、脳の広い領域が過剰に活動し、疲労度が増す原因につながっていたことが理研などの研究で明らかになった(提供:理研)

 原因不明の疲労やだるさ、睡眠障害が3カ月以上続く「慢性疲労症候群」は、不登校児童や生徒に多いといわれている。理化学研究所などの共同グループは、この問題を抱えている子供の脳では、前頭葉が過剰に活動して、脳機能が非効率な状態に陥っていることをMRI(磁気共鳴画像法)を使って明らかにした。


 慢性疲労症候群は原因が分からないまま疲労やだるさが続き、正常な社会生活がおくれなくなる状態が半年以上続き、20代から50代の大人で多いことが知られている。一方、小児慢性疲労症候群は不登校の児童や生徒に多く見られ、記憶や注意力が低下して、学校生活への適応を妨げることから、有効な治療法の開発が課題となっている。


 理研のライフサイエンス技術基盤研究センターの渡辺恭良チームリーダーや大阪市立大学、熊本大学などの共同グループは、健康な子供13人と、慢性疲労症候群の子供15人を対象に、「仮名拾いテスト」を実施した。


 このテストは、平仮名で書かれた問題を子供たちに呼んでもらい、文章に含まれる母音を拾いながら、物語の内容を理解するという同時処理能力をはかるためのテストで、注意力を働かせている状態の脳内の血流をMRIで測定した。


 その結果、健康な子供では読解力を司る前頭葉の左側が主に活発な活動を示していたのに対し、慢性疲労症候群の子供では左側だけでなく、右脳の一部など脳の広い領域を過剰に使うことで、かえって精神的にストレスとなって、疲労度が増す原因につながることが明らかになった。


 研究グループは「慢性疲労症候群の子どもは、疲労により脳が活動しにくくなっているというよりも、脳の機能低下を補うために、むしろ脳を過剰に活動させていると考えられる」として、今後は子供の疲労によって引き起こされる前頭葉の過剰な活動を低減し、消失するメカニズムについて研究を続けていくとしている。


 さらに注意欠陥多動性障害(ADHD)などの症状を持つ子供についても、同じテストを行って、治療方法に結び付ける研究を行っていくと話している。


 なおこの研究成果は、オランダの科学誌「ニューロイメージ:クリニカル」に掲載された。

健常な子供

注意力を働かせている状態の「仮名拾いテスト」を行っている健康な子供の脳内では左側の前頭葉が主に活動している(提供:理研)

CCFS

小児慢性疲労症候群(CCFS)の子供の脳では、左の前頭葉だけでなく、右側の脳の一部など、広い領域が過剰に活動し、精神的なストレスにつながっていた(提供:理研)

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