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防災歳時記 5月10日 地質の日 そして地震から戦争に

チリと言えば一番思い出すのはイースター島のモアイ像。しかし太平洋をはさんで1万8000キロ離れた日本とチリは巨大地震と津波という共通の脅威を抱える同胞でもある。

 今日5月10日は「地質の日」。

 

今から137年前の1876年(明治9年)。

アメリカから招聘された鉱山学者ライマンらによって日本で初めての広域的な地質図 200万分の1「日本蝦夷地質要略之図」が作成された。

 

 この事を記念して、毎年5月10日は大学や研究機関などではさまざまなイベント、セミナーなどが催される。

 

 そしてライマンらが「日本蝦夷地質要略之図」を作った翌年の1877年(明治10年)今日5月10日、突如、太平洋沿岸の各地を津波が襲った。函館で2.4メートル、釜石で3メートル、房総半島では死者も出た。

 

 この津波、約1万8000キロ離れたチリ北部で発生した歴史的な巨大地震 イキケ地震によって引き起こされたものだった。

イキケ地震の推定規模はM8.3〜9。その津波は太平洋全域に波及し、マウイ島では6.6メートルの高さに達している。

 

 しかしイキケ地震による国際的な影響は、津波だけじゃなかった。

 

 正確に言うと、地震発生当時のイキケ南部の太平洋沿いは隣国のボリビア領だった。

 

 しかし地震による被害が大きかったため、ボリビア政府はその地で硝石(火薬の原料)を採掘していたチリの企業に課税を通告。チリ側がこれを拒否したことから領土をめぐる5年にわたる戦争に発展する。

 

 結果、イキケ南部沿岸地域はチリの領土となる。

 

 巨大な自然災害は時に戦争を引き起こし、国境線すら変えてしまうこともある。

 

 

 

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