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防災歳時記 5月15日 関東大震災から恐慌そして5.15事件

犬養毅首相は銃撃され、瀕死の状態でも「今の若い者をもう一度呼んで来い、よく話して聞かせる」と言っていたそうだ

 今から81年前、1932年(昭和7年)の今日5月15日。青年将校らが国家改造を叫んで、時の総理大臣犬養毅を射殺した5.15事件が起きた。

 

 銃撃された後も、瀕死の犬養は「今の若い者をもう一度呼んで来い、よく話して聞かせる」と言っていたそうだ。

この5.15事件、2.26事件を経て日本は急速に戦争へ傾斜していくが、こうしたテロ(クーデター)事件の背景には、よく当時の日本の経済的閉塞感が挙げられている。

 

 5.15事件の9年前に起きた関東大震災の経済的損失は当時の政府予算の3倍にも達し、震災手形は膨大な不良債権となって4年経っても処理が進まず、ついには銀行の取り付け騒ぎに発展。ここから金融恐慌が始まる。

 

 その2年後には世界恐慌のあおりを受けた昭和農業恐慌も発生し、「農村では食うに困って娘が売られる」と表現される状況の中で、政党政治の腐敗が批判の的となり、5.15事件や2.26事件、そして軍部の台頭へと歴史は進んでいく。

 

 金融システムが進化した平成の時代に「取り付け騒ぎ」は起きないだろう。

 

 いや必ずしもそうとも言い切れない。現にバブルが弾けた1995年の「住専問題」の時、実は市中銀行からは「クリーピング」と呼ばれる銀行預金の引き出しがズルズルと起きていた。

 

 関東大震災の被害総額は国家予算の3倍。

南海トラフ巨大地震の経済的被害の想定が約220兆円だから、今も昔も大地震の経済的インパクトは、そのぐらいの規模になるらしい。

 

 赤字国債が山積みになり、東日本大震災の復興予算だけで青息吐息の現状。

 

 南海トラフ巨大地震や首都直下地震は、この国の最後のトリガーを引かせることだってあり得ると、覚悟しなければいけないのか。

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