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高濃度セシウムのアイナメ 事故直後に汚染か 水産庁

アイナメ(参考写真 撮影: bocagrandelasvegas)

   昨年8月、福島第一原発から約20キロ離れた海で採取された高濃度の放射性セシウムを含むアイナメについて、水産庁はアイナメが原発事故の直後に放射性セシウムを大量に取り込み、その後、移動したとする調査結果をまとめた。


   問題のアイナメは、福島県南相馬市の太田川河口沖合で採取され、食品の基準値(1キロあたり100ベクレル)をはるかに上回る同2万5800ベクレルの放射性セシウムが検出された。この値は、周辺の他の個体の濃度と大きく異なり、原発港湾内で採取された個体と同じ水準だったという。


   このため、水産庁は問題のアイナメについて汚染された時期と場所を詳しく調査。成長に伴って年輪状に痕跡が残る「耳石(じせき)」と呼ばれる骨状の組織に着目し、放射性セシウムを取り込んだ時期を調べたところ、2011年春〜夏にできた組織で放射性物質の反応が最も強いことがわかった。


   これは事故直後に放射性物質を取り込んだことを示しており、水産庁は「原発港湾内かごく近くの海域で汚染水によって1キロあたり40〜50万ベクレルまで汚染された」と分析。アイナメは過去の放流記録で最大27キロ移動することが報告されており、問題のアイナメは「濃度を低下させつつ移動した可能性が最も高い」と結論づけた。


   調査結果を踏まえ、水産庁は「原発港湾内に生息する汚染魚の移動防止対策や駆除を今後も確実に実施し続ける必要がある。汚染された海底土をさらったり、表面を覆うなどの抜本的対策を早急に行うことも有用だ」としている。

 

 

 

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