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過酷事故への対策義務付け 原発の新基準を規制委が了承

   原子力規制委員会は19日、東京電力福島第一原発の事故を受けて見直した原発の新たな規制基準を正式に了承した。政府の決定を経て、7月8月にも施行される。


   新基準では、これまで電力会社の自主的な取り組みに任せていた過酷事故への対策を義務付け、対策の前提となる地震や津波の想定を厳しく評価するよう求めている。


   停止中の原発の再稼働の条件にもなり、災害や放射線の影響を受けず、事故時の拠点となる「緊急時対策所」や、福島第一原発と同じ「沸騰水型」で格納容器内の圧力を下げる「フィルターベント」は、運転開始前に設置する必要がある。中央制御室が使えなくなった場合のバックアップとなる「特定安全施設」の設置は5年の猶予を設ける。


   また、地震対策では、活断層の評価を従来の「12~13万年前」で判断できない場合、「40万年前」までさかのぼると規定。津波は、発生しうる最大規模を「基準津波」として想定し、防潮堤や防潮扉などの対策を要求。火山や竜巻、航空機によるテロの被害も想定するよう求めている。


   施行後は、早期の再稼働に向け、北海道電力泊原発、関西電力高浜原発、四国電力伊方原発、九州電力玄海原発・川内原発が、国に申請するとみられている。唯一稼働中の関電の大飯原発も9月の定期検査まで運転を継続するため、新基準に照らして安全性を確認する。


   審査は、規制委と原子力規制庁の職員で編成する3チームが担当。規制委は「少なくとも審査に半年程度はかかる」との見通しを示しており、再稼働には立地自治体の同意も必要なことから、いつ運転再開までこぎつけるかは不透明だ。

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