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他人のiPS細胞を使った網膜移植手術 理研が世界初

他人のiPS細胞を利用した網膜細胞を移植する手術が行われた。写真は神戸市立医療センター中央市民病院の栗本 康夫眼科部長(理研提供)

 他人のiPS細胞から作った網膜細胞を、目の難病「加齢黄斑変性症」の患者に移植する世界初の手術が、神戸市立医療センター中央市民病院で行われた。

 

 この手術は、理化学研究所で網膜再生医療の研究を進める高橋政代プロジェクトリーダーらが中心となり、京都大学iPS細胞研究所などと連携して実施された。

 

 患者は、加齢により網膜の中心部に障害が起きて視力が低下した「加齢黄斑変性」のうち、異常のある血管が、網膜の中に侵入する「滲出(しんしゅつ)型」と呼ばれるタイプの病気を患っている兵庫県在住の60代男性。

 

 高橋氏らは、2014年にも同じ症状の70代の女性の右目に、患者本人から作ったiPS細胞から作った網膜細胞をシート状にしたものを移植する手術を行って成功している。

 

 今回の手術は、京大のiPS細胞研究所が備蓄していた他人のiPS細胞から作られた網膜細胞25万個を含んだ溶液を男性患者の目に注射して移植するというもので、手術自体は1時間で終了し、これまでのところトラブルは報告されていない。

 

 他人のiPS細胞は患者本人のものに比べると、拒絶反応のリスクが高いが、拒絶反応が少ない特殊な免疫の型をもつ健康な人の血液から作られたiPS細胞が使われている。

iPS細胞

他人の血液から作ったiPS細胞を利用した網膜細胞(理研提供)

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