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南極の氷河亀裂「巨大氷山の誕生」と断定

ドイツ航空宇宙センターの地球観測衛星「テラサーエックス(TerraSAR-X)」の合成開口レーダーが捉えた南極パイン島氷河の亀裂(出典: DLR)

 米航空宇宙局(NASA)は、ヨーロッパの地球観測衛星により、南極大陸で最大規模のパイン島氷河に発生した亀裂は、「巨大氷山の誕生」と結論づけられたと発表した。

 

 この亀裂によってできる巨大氷山の面積は約716平方キロメートルで、奄美大島とほぼ同じ大きさ。

 

 この亀裂は長さ30キロ、幅は最大80メートルにも及び、南極氷床西側のパイン島氷河で2011年に発見されたもの。それ以来、ドイツ航空宇宙センター(DLR)の研究者らを中心に、地球観測衛星などを使って調査が継続されていた。

 

 南極大陸は、冬の間1日中「闇の世界」に閉ざされてしまうことなどから、DLRは夜間や曇りの日も観測が可能な、マイクロ波を利用したレーダーを搭載したテラサーエックス(TerraSAR-X)衛星を使って、モニタリングを続けてきた。

 

 その結果、先週、最終的にこの亀裂は次第に広がっており、パイン島氷河の末端部分は「巨大氷山」として分離するとDLRは結論づけた。

 

 南極氷床は、地球に占める淡水の約61%にもあたる「巨大な氷のかたまり」だが、地球温暖化の影響で氷の量が減少しつつある。

 

 特に南極氷床西部のパイン島氷河の「氷流」が加速化していることが減少の最大の要因とされており、今回の調査は、そうした南極氷床での温暖化の影響を裏付ける貴重な資料となる。

2011年10月26日時点での氷河の亀裂

2011年10月26日時点での氷河の亀裂(DC=8から撮影 出典: NASA /DMS)

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