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災害で壊れた太陽光パネル「感電や有害物質流出のおそれ」15年後に急増

再生可能エネルギーの買い取り制度によって、老朽化した太陽光パネルの廃棄処理にまつわる問題が浮上している(提供:環境省)

 太陽光発電設備の設置が増えるなか、使用済みパネルの廃棄量が、15年後には300倍以上に急増するとして、総務省が実態調査の結果を明らかにした。大量廃棄だけではなく、災害で損壊したパネルが原因で感電や有害物質流出のおそれもあるとして、総務省は環境省や経済産業省に対して、適切な措置を取るよう勧告した。

 

 再生可能エネルギーの買い取り制度がスタートした2012年以降、太陽光発電パネルの導入が増えている。パネルの耐用年数は、一般に20〜30年程度なので、将来的には寿命を迎えた使用済みパネルの廃棄量が急増する。

 

 9都道府県12市町村を対象に、太陽光パネルの普及状況について実態調査を実施した結果、使用済みパネルの廃棄量は、2040年には現在の330倍以上に相当する約80万トンに急増すると判明。

 

 また、鉛やセレンなどの有害物質が使われているパネルについては、廃棄物処理法にもとづいて適切に処理するよう定められているが、調査の結果、汚染物質の流出設備が整っていない処分場で埋め立てている処理業者がいる事実も明らかになった。

 

 総務省は環境省と経産省に対し、環境汚染の危険性に関する情報が、産廃処理業者の間に十分伝わっていないとして、パネル回収から適正処理、リサイクルシステムの構築に関して早急に法整備を進める必要があると勧告した。

 

 問題は、将来の大量廃棄だけではない。地震や台風などの災害で壊れたパネルについては今まさに待ったなしだ。太陽光パネルは、損壊しても日光が当たる限り発電するため、接触すれば感電したり、火災や有害物質流出のおそれもある。総務省は、地域住民への注意喚起や感電防止などの対策を急ぐよう指摘した。

グラフ

15年後には寿命を迎えた太陽光パネルの廃棄量が急増する(環境省)

台風

2015年の台風15号で損壊した太陽光発電パネル(ロッソ@RossoRR)

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