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防災歳時記7月29日NASAの誕生 常に先駆者たれ

アポロ11号の月面着陸成功に沸き返る管制センター(出典: NASA)

 今から55年前、1958年の今日7月29日、米航空宇宙局(NASA)が誕生した。

 

 NASAが設立されたのは、前年にソ連がスプートニク1号で初の人工衛星打ち上げに成功したことに触発され、「宇宙開発競争」に勝つためという目的だった。

 

 しかし、NASAには、常にもう一つのスピリットがあるように感じられる。

 

 NASAにある「ゴダード宇宙飛行センター」とか「ゴダード宇宙研究所」という「ゴダード」という名前。

 

 これはNASA設立時に、ロケットの父 フォン・ブラウン博士の研究とともに、その研究成果が引き継がれたロバート・ゴダード博士(1882 - 1945)の名前を冠したもの。

 

 ロバート・ゴダード博士は16歳でH.G.ウェルズの「宇宙戦争」を読み、その一生をロケット開発に捧げ、1926年に世界初の液体燃料ロケットを打ち上げた。

 

「最初の飛行はエフィーおばさんの農場で行なわれた」

 

 この歴史的な出来事が、彼の日記にはこう記されている。

 そう、NASAのもう一つのスピリットは、「常に少年の心を忘れない」こと。

 

 子どもの頃の、あのわくわくした気持ちや感動を持ち続け、本気で夢を実現することを目指しているというか、今や聞かなくなって久しい「アメリカン・ドリーム」を持ち続けている。

 

 だからスペースシャトルの初号機(滑空実験機)の名前は、人気テレビドラマ「スタートレック」に登場する宇宙船「エンタープライズ号」。

 

 そして2006年に発表されたNASAの到達目標はこうだ。

 

「宇宙空間の開拓、科学的発見、そして最新鋭機の開発において、常に先駆者たれ!」

 

 まるでハリウッドSF映画、人生にいささかくたびれた中年も、何かたまならない気持ちにさせてくれるフレーズだ。

 

 先月、ロリー・ガーヴァーNASA副長官は、「小惑星から地球を救うアイディアを全世界から募集する」と、これまたハリウッドSF映画な計画を発表をした。

「小惑星から地球を救うアイディアを全世界から募集する」グランド・チャレンジ計画を発表するロリー・ガーヴァーNASA副長官(出典: NASA/Ingalls)

 そして極めつけは、「小惑星捕獲計画」や「火星有人飛行計画」を率いる現職NASA長官 チャールズ・ボールデン。

 

 史上初のアフリカ系アメリカ人であるNASA現職長官の経歴は、4回の飛行経験を持つスペースシャトルの宇宙飛行士。

 

 どこまで行っても、「20世紀少年」の心を揺さぶってやまない、NASAのこの格好よさ。

 

「国家は一つの事物ではなく、運動である」

 

 スペインの哲学者オルテガ・イ・ガセットも「大衆の反逆」でそう言っている。

 

「人はパンのみに生きるにあらず」

 

日本にも一つぐらい「少年の心を忘れないで夢を追い続ける役所」があってもいいんじゃないか?と思ってしまうのは、このご時世、「ぜいたく」が過ぎるか…。 

チャールズ・ボールデンNASA長官は4回の飛行経験を持つスペースシャトルの宇宙飛行士(出典: NASA)

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