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惑星探査機ボイジャー1号「37年ぶり」にエンジン復活 NASA

太陽圏を抜け出し、星間空間を航行中のボイジャー1号。37年ぶりに休眠状態だったエンジンを再稼働(NASA/JPL-Caltech)

 ガレージ内に何十年も放置したままホコリだらけになっている車は、エンジンがかからない状態に陥っている可能性が高いが、米国の惑星探査機は、37年ぶりにエンジンの噴射に成功したと米航空宇宙局(NASA)が発表した。1977年に打ち上げられ、現在は太陽から遠く離れた宇宙を飛行中のボイジャー1号だ。

 

 ボイジャー1号は、人類史上、地球から最も遠い距離に到達した宇宙船だ。1977年、太陽系の惑星とその衛星の探査のために、姉妹機の2号と相前後して打ち上げられた。木星や土星の探査を終えて、2012年以降は、太陽の影響下にある「太陽圏」を脱出し、星間空間を航行中だ。

 

 ボイジャー1号は2014年から宇宙船本体の姿勢をコントロールするための「姿勢制御システム」が劣化し始めた。このシステムは、地球と通信するための方向を決定づけるための装置で、宇宙船をわずかに回転させてアンテナが地球の方を向くようにコントロールする機能を果たしている。

 

 そこでカリフォルニア州のNASAジェット推進研究所の技術者は、37年間休眠状態にあった4基の「軌道制御エンジン」に着目。これらのエンジンは、基本機能は劣化した姿勢制御エンジンと同じだが、土星に最接近した1980年11月を最後に1度も使用されていないと言う。

 

 技術者は、何十年も昔のデータを掘り起こし、時代遅れのプログラミングを調べ直し、11月28日、37年ぶりに4基のエンジンの噴射に挑んだ。再稼働から19時間35分後、軌道制御エンジンが完璧に動いたことを示す信号が地球に届いた。

 

「地球から約210億キロ離れた宇宙には、チューンナップしてくれる修理工場がありませんからね。これでボイジャー1号は寿命を2〜3年延ばすことができるでしょう」とボイジャー計画のマネージャー、スザンヌ・ドッドさんは喜んでいる。

 

 今回の成功を受けて、チームはボイジャー2号についても同じ試みを行うと意欲を燃やしている。

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