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臨死体験に科学のメス 心停止後も意識は覚醒

死の淵に立った人が見るという「臨死体験」に初めて科学のメスが入った(撮影:spinster cardigan)

 「まばゆい光を見た」、「暗いトンネルを歩いていた」など、心臓マヒなどで死の淵に立った人が見るという「臨死体験」に初めて科学のメスが入った。

 

 12日の米科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された米ミシガン大学の研究チームの論文によると、実験用ラットを心停止させた実験で、心停止から約30秒にわたって脳が系統立って高度に覚醒していることを示す脳波が現れることが明らかになった。

 

 同論文によると、ラットが心停止し、脳が酸欠状態に陥る最初の段階(CAS1)では次第に脳波の振幅が弱まっていくが、次の段階(CAS2)では同段階の最後に、ノンレム睡眠時によく現れるデルタ波の一時的な挙動(デルタ・ブリップ)が発生し、第3段階(CAS3)では次第に脳波の活動が低下していくといった特徴が、どの個体でも共通して見られた。

 

 そして、第1段階(CAS1)では、知覚や意識に関連づけられるガンマ波の増大が見られ、第2段階(CAS2)では、眠くなる時に現れると言われるシータ波と高周波のガンマ波が検出され、第3段階では低周波のガンマ波が優勢になる。

 

 同論文では、これらの特徴的な脳波の動きは、心停止後も一定期間、系統だって高度に覚醒した意識があることを示しているとしており、これまで「非科学的」とされてきた臨死体験(死後の世界)を解き明かす科学的フレームワークが提供できると結論づけている。

 

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