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鼻を思いっきりかんだら失明した女性「顔の骨が折れた!」英国36歳

画面の右側が患者の左頭部にあたる。黒い部分は空洞で、灰色は脂肪。左側同様、右側の副鼻腔内内も空気が入っていなければならないが、骨折によって脂肪が漏れ出ている(Dr Sam Myers/North Middlesex University Hospital NHS Trust/BMJ Case Reports 2018)

 

 鼻風邪をひいた場合、日本人には「音が恥ずかしい」とズルズルすする人も多いが、欧米ではこれはマナー違反。どんなイケメンだろうが美人でも、派手に「ブブーッ!」と音を立てて鼻をかんでいるが、英国では36歳の女性が一時的に失明し、救急搬送された病院で「骨が折れている」と診断される事件があった。

 

 英国の医学誌『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)』が6月28日に発表した症例報告によると、ロンドンで働く36歳の女性が最近、仕事中にオフィスで思いっきり鼻をかんだあと、一時的に両眼の視力を失った。

 

 その2時間後、突然、左の鼻の穴から血が流れ出し、殴られたボクサーのように左目のまわりが腫れ始めた。視力はなかなか回復せず、しまいには頭部の左側がズキズキと痛みだしたことから、同僚が呼んだ救急車に乗って、ノース・ミドルセックス大学病院に搬送された。

 

 放射線科でCTスキャン検査を実施した結果、左目の眼球を取り囲む眼窩(がんか)の骨が折れているのが明らかになった。患者を診察した放射線科のサム・マイヤーズ医師は「眼窩の骨は比較的薄いので、ボールが当たったり、パンチをくらったりすると、骨折する場合があるが、鼻をかんだくらいで折れるのは聞いたことがない」と語る。

 

 その後、この患者はしばらく前から鼻風邪をひいていたことが判明。鼻をかむときには、片方の鼻の穴をきつく塞いで、思いっきり空気を吹き飛ばすようにして鼻水を排出する習慣があるうえ、ふだんから1日1パックのペースで、タバコを吸っていることもわかった。

 

 マイヤーズ医師は、「喫煙習慣によって眼窩の隣にある副鼻腔内の圧力が変化し、強い圧力がかかると目や鼻のまわりの骨が折れやすい状態になっていた可能性がある」と指摘したうえで、骨折の結果、皮膚組織や表皮の下など、本来は存在しない場所に空気が漏れ出す肺気腫を併発していると述べた。

 

 しかし、肺気腫や骨折は自然治癒するものとして、手術など特別な治療は行わず、鎮痛剤と抗生物質を投与して、一晩入院させたという。この女性は今も頭部の左側には痛みが残るが、定期的に治療を続けており、禁煙にも成功した。もちろん、次に鼻をかむときは、ティッシュで優しく押さえるだけにとどめるという。

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