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防災歳時記9月20日カッパロケットと小型衛星ビジネス

カッパ4型ロケット(JAXA宇宙科学研究所HPより引用)

 今から56年前、1957年の今日9月20日、「日本ロケット開発の父」故糸川英夫率いる東京大学宇宙航空研究所(現JAXAの宇宙科学研究所)は初めての本格的な観測衛星を搭載したカッパ4C型ロケットの打ち上げに成功した。

 

 ペンシルロケット、ベビーロケット、カッパロケットと続き、ようやく日本のロケット技術は実用化に近づいた。(とはいってもカッパ4C型は目的の半分の高度にしか到達しなかったが…)

 

 それから50余年。

 

 アニメ映画「風立ちぬ」のモデル、ゼロ戦の設計者堀越二郎の9歳後輩で東京帝大航空学科を卒業し中島飛行機に入社、「一式戦闘機 隼」の設計に携わった「日本ロケット開発の父」の夢見た未来の世界は、すでに現実のものとなりつつある。

 

 現在、地球の周りを回っている人工衛星は3000個余り。 

 

 宇宙開発は「ロマンの世界」から「ビジネスの世界」へと変貌しつつある。

 

 最大のビジネスチャンスは、「小型衛星市場」。

 

 まだ自国でロケットに衛星を乗せて打ち上げる技術を持たないアジアや中南米などにおける人工衛星ニーズは年々高まっている。

 皮肉にも地球温暖化による異常気象、そしてそれによって引き起こされる自然災害が世界中で頻発していることも、気象衛星や地球観測衛星などのニーズに拍車をかけている。

 

 しかしこのマーケットで躍進しているのは、中国やロシア、ヨーロッパの国々で、アメリカも含めたそれらの国々による受注がシェアの大半を占めている。

 

 2010年の実績で日本製小型衛星の受注は、たった1件。この市場でも日本は大きく出遅れいている。

 

 だから、先日打ち上げられた「イプシロンロケット」も、ロマンではなく、画期的な市場拡大を狙った「期待のビジネス新商材」だ。

 

 最大のセールスポイントは「安さ」と「手軽さ」。

 

 液体燃料ロケットだったH2Aに比べ打ち上げコストは約100億円から38億円に下がる。

 

 そして打ち上げ時のロケット管制は、なんとノートパソコンでできるという。

 

 この分野に日本のシェアは残されているのか?

 

「Space, the final frontier.」

 

 

 世界で今も大人気、NASAなどにも「これを見て宇宙開発の仕事を目指した」という人も多いという映画・テレビ「スタートレック」の冒頭で語られる名ナレーション。

 

 まさにビジネスの世界でも「宇宙、それは最後のフロンティア」になりつつある。

9月14日に打ち上げられたイプシロン1号機(JAXAホームページより引用)

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