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感染源不明の腸チフス患者が今年増加

腸チフス菌(出典: IFR 英国食品衛生研究所)

 食中毒を引き起こすサルモネラ菌の一種によって発症する腸チフスは、40℃近い高熱やバラ疹とよばれるピンクの発疹などの症状を引き起こし、約5%の確率で脳・髄膜炎を併発する危険性がある。

 

 発展途上国に患者が多く、日本では近年、毎年20〜35例の感染症例が報告されているが、この大部分は海外に渡航して感染したもの。

 

 しかし国立感染症研究所は11日、今年は9月末までにすでに49例の感染例が報告されているが、うち18例は発症前に明らかな渡航歴もなく、感染源が不明な患者が増えていると注意を呼びかけている。

 

 特に8月から9月に診断された10例を見ると、うち7例が関東地方(埼玉県3、東京都2、神奈川県2)で発生しており、推定される感染原因、感染経路はほとんど不明となっている。

 

 米国では2010年に、国外から輸入された熱帯性の果物「マメイ」の冷凍果肉により腸チフスの集団感染が発生しているが、日本の場合は「散発例」しか起きておらず、感染原因が特定されていない。

 

 いずれにしろチフス菌は病原体を保有する人の便や尿などが感染源となるため、国立感染症研究所では、基本的な予防は「徹底した手洗い(食物を扱う前やトイレの後)」だとしている。

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