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防災歳時記11月5日ロッキーがチャンピオンになった日

1974年「キンシャサの奇跡」が起きたころのモハメド・アリ

 今から19年前、1994年の今日11月5日。

 

 史上最年長の世界ヘビー級王者が誕生した。

 

 ジョージ・フォアマン。当時45歳9ヶ月

 

 1968年のメキシコオリンピックで金メダルに輝いたフォアマンは翌年プロに転向。

 

 1973年には機関車のような突進力で「スモーキン・ジョー」と呼ばれたジョー・フレージャーを破り、統一世界ヘビー級王座を獲得する。

 

 しかし翌年、「キンシャサの奇跡」が起きる。

 

 挑戦者は7歳年上のモハメド・アリ

 

 ベトナム戦争での徴兵忌避で4年近いブランクのあったアリと、飛ぶ鳥を落とす勢いの若いフォアマン。

 

 下馬評は圧倒的にフォアマン優勢だったし、試合が始まってもフォアマンの一方的な攻勢に見えた。

 

 しかし……。

 すでに30歳を過ぎていたアリは、ロープにもたれながら「巨象をも倒す」と言われたフォアマンのハードパンチをひたすら腕でブロックし続けた。

 

 そしてフォアマンの疲れるのを待って、蝶のように舞い、蜂のようにとどめを刺した。

 

 フォアマン8ラウンド逆転KO負け。

 

 

 それから3年後、フォアマンは28歳で引退し、宣教師となった。

 

 何回かボクサー復帰のうわさもあったが、彼は頑として首をたてに振らなかった。

 

 それが引退から10年後、突然ボクシング界に復帰。

 

 その理由はなんと「青少年更生施設の建設費を稼ぐため」。

 

 それ以来、幾たび負けても旬の過ぎた男は「世界チャンピオン」を狙い続けた。

 

 そして7年後。

 

 1994年11月5日、自分より18歳も若いサウスポーのチャンピオン マイケル・モーラーに挑戦する。

 

 第1ラウンドからモーラーの一方的なパンチを浴び続け、フォアマンの顔は大きく腫れ上がっていたが、彼は足に根が生えたようにリングに立ち続けた。

 

 そして運命の10ラウンド目。

 

 若きチャンピオンの集中が切れた瞬間、「巨象をも倒す」と言われた往年の右カウンターがモーラーのあごに炸裂した。

 

 10ラウンド逆転KO勝ち。

 

 45歳9ヶ月という史上最年長のチャンピオンが誕生した瞬間だった。

 

 かつてキンシャサでアリに喫した「逆転負け」を雪辱したフォアマンは試合後につぶやいた。

 

とうとう幽霊を追い払ったよ

 

 そのいかつい風貌とは裏腹に、人格者として名高いフォアマンはこうも言っている。

 

 

どんなに絶望的でも、どんなに彼方でも、『それ』を私は目指す

ジョージ・フォアマン(撮影: Paul Dickover)

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