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防災歳時記11月2日 東北と共に…楽天イーグルスと復興

   今から9年前の2004年の今日11月2日、東北地方で初めてのプロ野球チームが産声をあげた。現在、初の日本一をかけ、巨人・読売ジャイアンツと好勝負を繰り広げている「東北楽天ゴールデンイーグルス」だ。


   今季24連勝をあげ、シーズン最多記録を56年ぶりに更新した田中将大投手の活躍めざましく、楽天ファンにとどまらず、連日の試合に多くの人が熱狂しているが、しかし、「楽天」の船出は決して順風満帆ではなかった。


   ことの始まりは、突如として表面化した大阪近鉄バッファローズとオリックス・ブルーウェーヴの合併構想。経営難を理由に合併を強行しようとする球団オーナー陣に、選手会もファンも猛反発。プロ野球史上初のストライキにまで発展する事態となった。


   対話を求める古田敦也選手会長に対し、読売ジャイアンツオーナーの渡邉恒雄氏が「たかが選手が」と発言し、物議を醸したことを記憶している人も多いだろう(肩書きはいずれも当時)。

   2004年はこの球団再編問題だけでなく、自由獲得枠選手を巡る金銭授受、不正経理問題が相次いで発覚。12球団のうち6球団のオーナーが交替するという異常事態に陥った。まさに"プロ野球激震の年"に、楽天は誕生したのである。

 

   成績も参入後すぐに右肩上がりとはいかず、長らく下位グループに低迷。2代目監督の野村克也氏の試合後の「ぼやき」はスポーツニュースの"名(迷?)物"だった。


   だが、それでも楽天は着実に、地域とともにあるチームとして東北に根をはっていく。


   楽天が誕生してからの9年間は、東北地方が頻繁に災害に見舞われた期間でもあり、2008年に岩手・宮城内陸地震が起きた際は、阪神淡路大震災の「がんばろうKOBE」にあやかって、「がんばろう東北」とスローガンを掲げた。


   東日本大震災の発生時は、チームは兵庫でオープン戦の最中で、なかなか本拠地の仙台に帰れず、関西で募金活動などを行なった。4月7日にようやく仙台入りした星野仙一監督は「遅くなってすみませんでした」と訪れた避難所で頭を下げたという。


   楽天の試合が行われる球場では、今もあちこちに「がんばろう東北」のスローガンが見える。共に復興の道を歩むチームが「日本一」という夢を東北にもたらすことができるか。楽天は王手をかけて仙台に戻る。この週末の決戦を見守りたい。

「東北の緑が美しくあり続ける」願いを込めたTOHOKU GREENの限定ユニフォームで力投する田中将大投手(オフィシャルサイトより)

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