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近所で爆発した宇宙のモンスター 史上最強のガンマ線バーストを観測

東工大明野MITSuME望遠鏡で撮影されたGRB 130427Aの可視光線残光(撮影: 2013年4月27日 東工大基礎物理学専攻 河合研究室 三つ目望遠鏡 明野観測所)

 「ガンマ線バースト」とは、太陽の数十倍の質量をもつ恒星が燃え尽き、ブラックホールになるときに放出される光速に近いジェットから放射される、強烈な放射線の嵐。

 

 もし地球近くの恒星で、この「ガンマ線バースト」が起きたら、たった10秒間のバーストで、地球のオゾン層の半分が消滅し、直接地上に降り注ぐ紫外線により、生物の大半が死滅するとも言われている。

 

 そんな恐ろしいモンスターだが、心配はご無用。

 

 この現象は宇宙誕生のビッグバンから30億年しか経っていない「初期宇宙」で頻繁に発生していたと考えられている。

 

 初期宇宙の星は、現在の宇宙で言えば、地球から100億光年以上離れた場所にあるはず。

 

 だから、そんな「大量殺りく放射線」は地球の近くでは発生しないと考えられていた。

 

 しかし東京工業大学などの国際共同観測チームにより、この「殺人モンスター」が今年の4月27日に、地球から38億光年しか離れていない「近所?」で暴れ回っていたことが明らかになった。

 

 国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」に搭載された全天X線監視装置「MAXI」はガンマ線バーストの「残光」を観測、フェルミ宇宙ガンマ線望遠鏡衛星も20時間という長時間にわたって高エネルギーガンマ線を検出した。

 

 発生源は、しし座のベータ星(デネボラ)の北の「GRB 130427A

 

 その結果、このガンマ線バーストは過去23年間の観測史上最強度のもので、こんなに「地球の近所」でガンマ線バーストが観測されるのは60年に一度とのこと。

 

 しかし、これだけ巨大なガンマ線バーストが、それもこんなに地球から近い場所で起きた理由は、まだ未解明。

 

 これまでのガンマ線バーストに関する理論について再考を迫られることになるかもしれない。

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