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中国 尖閣に防空識別圏設定で日米VS中 状況緊迫

23日に尖閣諸島付近の領空に接近した中国軍の情報収集機「TU154」(統合幕僚監部HPより引用)

 中国国防部が23日、尖閣諸島を含む東シナ海の上空に「防空識別圏(ADIZ)」を設定したと発表したことで、日米と中国の間の緊張が高まっている。

 

 「防空識別圏」は、他国の領空侵犯などに対する警告のために戦闘機が緊急発進(スクランブル)する際の基準になるゾーンのことで、当然ながら設定するからには、当該地域が「自国の領土である」との認識が前提になる。

 

 この発表を受けて、政府は23日午後、首相官邸で外務・防衛両省の局長級会議を開催して対応を協議、小野寺五典防衛相は記者団に「危険な行為だ」などと語っている。

 

 一方で、米国のチャック・ヘーゲル国防長官は23日にコメントを発表し、「米国は、中国の発表を深く憂慮する。われわれは、『現状の国境線を変更しようとする、状況を不安定化させる試み』と認識している。このような一方的な行動は、誤解と誤算のリスクを増大させている。今回の中国の発表が、同地域における米国の軍事行動に何らの変更を与えるものではない」と警告。

 

 さらに「米国は外交・軍事チャンネルを通じてこの懸念を中国側に伝える一方で、日本を含む同盟国とは緊密な協調体制にある」と述べるとともに、「我々の、同盟国やパートナーへのコミットメントは一貫して揺らがない。尖閣諸島は日本と締結している日米安全保障条約第5条適用下であることを改めて明言する」と強調した。

 

 日米安全保障条約の第5条では、「日本における、(日米)いずれか一方に対する攻撃が自国の平和及び安全を危うくするものであるという位置づけを確認し、憲法や手続きに従い共通の危険に対処するように行動することを宣言している」と規定されており、今回のヘーゲル長官のコメントは、中国が尖閣諸島を何らかの形で軍事的に占有した場合には、日本だけでなく米国にとっても脅威と認識し、行動をとる可能性があると警告しているもの。

 

 こうした状況の一方で、中国軍による尖閣諸島周辺への進出は続いており、23日も情報収集機「TU(ツポレフ)154」と「Y8」各1機が尖閣諸島付近の日本の領空に接近、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)している。

 

 日中双方が「防空識別圏」を主張する尖閣諸島周辺は、両国の航空機・艦船が連日飛行・航行しており、偶発的な不測の事態に発展することも懸念される。

 

  

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