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極度のエルニーニョ現象多発で壊滅的な異常気象も

クリスマスの頃、エルニーニョ(神の子)によって、砂漠に多くの花が開花する(撮影: ms.akr)

「風が吹けば桶屋がもうかる」

 

 エルニーニョ現象と全球的な異常気象の相関関係は深い。

 

 太平洋を赤道に沿って吹く貿易風が南米ペルー沖で、暖かい表層海水を吹き払うと、下層から栄養素に富んだ冷たい海水が上がってくる。

 

 まず植物性プランクトンが繁殖し、次いで動物性プランクトンが、そしてカタクチイワシなどの小魚が集まり、やがてはえさを求めてやってくる大型魚の豊漁のシーズンが始まる。

 

 南半球の夏(クリスマスごろ)になると貿易風も弱まり、海面温度は上昇。

 

 これによって大気の対流活動が活発になり、南米の砂漠地帯は雨期を迎える。

 

 荒涼とした砂漠が、一気に花開く季節だ。

 

 まさに「恵みの自然現象」。

 

 クリスマスのころ、暖かい海水が押し寄せるこの現象をスペイン語で「エルニーニョ(男の子=イエス・キリスト)」と人々は呼んだ。

 しかし5、6年に一度、なぜか下層の冷たい海水があまり上がってこない状況が起きる。

 

 そうすると西太平洋熱帯域にたまった暖かい海水が北・南米大陸側に押し寄せるという巨大な海洋現象を引き起こす。

 

 これが「エルニーニョ現象」で、この巨大な「神の子」がひとたび目を覚ますと、ドミノ倒しのように世界中の気圧に影響を及ぼし、例えば日本では「冷夏暖冬」になるなどの気候変動が。

 

 極端なエルニーニョが発生すると、ハリケーンの多発、壊滅的な洪水、干ばつなどの異常気象が世界各地で引き起こされることになる。

 

 そして、19日に科学誌「ネイチャー気候変動」のオンライン版に掲載された、豪連邦科学産業機構(CISRO)の研究者らの論文によれば、地球温暖化の進行により、東部太平洋の熱帯域で海面温度の上昇が続くことにより、極端なエルニーニョが頻発、結果として壊滅的な異常気象が多発する可能性があるとのこと。

 

 東部太平洋の赤道直下域は、周辺の水域より温暖化のペースが速い。

 

 地球の気候変動はドミノ倒しのように、すべてが連鎖している。

 

 温暖化の代償は、地球上の人類が等しく背負うことになる。

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