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宇宙線で原発内部を”透視” 福島第一の調査に期待

宇宙線ミュオンで可視化した原子炉建屋。核燃料は格納容器ではなく、隣の箱型のプール内にある(KEKホームページより)

   高エネルギー加速器研究機構(KEK)などの研究チームは、宇宙線を使って原発内部に保管している核燃料の位置や大きさを透視する実験に成功した。

 

   東京電力福島第一原発では事故で溶け落ちた核燃料の場所がわかっていないが、この手法を使えば特定できる可能性がある。


   研究チームは、宇宙から降り注ぐ素粒子「ミュオン」に着目。ミュオンは高い透過能力を持つ一方、核燃料など密度の高い物質にあたると吸収されやすい性質があり、大型建造物の内部調査への活用などの研究も進んでいる。

 

   KEKによると、このミュオンの計測装置を日本原子力発電東海第二原発(茨城県東海村)の原子炉建屋の周辺3ヶ所に設置。

 

   2012年2月から昨年12月まで観測した結果、原子炉格納容器の形状や使用済み核燃料プールの位置などを特定。核燃料の大きさだけでなく、プール2ヶ所に分けて保管していることも把握できたという。


   実験の成果について、KEKは「原子炉建屋内部の様子を明瞭に可視化することに世界で初めて成功した」と評価。「福島第一原発のように近づくことの難しい構造物の調査に非常に有効な手段になると期待できる」としている。

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