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防災歳時記2月27日 「なあなあ」から「筋を通す」難しさ

ニクソン米大統領と毛沢東中国主席(1972年2月29日)

 今から42年前、1972年の今日2月27日、日本は衝撃を受けた。

 

上海コミュニケ

 

 電撃的に中国を訪問した米国のニクソン大統領は、毛沢東主席、周恩来首相と会談を行い、上海で米中共同コミュニケを発表、中華人民共和国を事実上国家として承認した。

 

 中国が国連加盟を認められることがほぼ確実だったから、「それなら先に仲直りして外交の主導権を握ろう」という米国の思惑なのだろうが、関係諸国からすれば、「そりゃないよ」という話だ。

 

 中国は共産主義陣営の独裁国家で、朝鮮戦争では北朝鮮をバックアップする敵国、米国は蒋介石率いる中華民国(つまり台湾)を正統な政府としていた。

 

 日本もそうだが、一番「そりゃないよ」と思ったのは台湾だ。

 

 で、米国は、中国と国交を樹立して、台湾と国交断絶する代わりに、7年後の1979年に「台湾関係法」を制定した。

 

 そこには、1979年以前の中華民国との条約などはすべて維持する、とか、米国は第3国の脅威から台湾を守る、といった内容が書かれている。

 

 かなり「無理めな話」だが、米国はこの台湾関係法によって、国交断絶した国(地域?)と、現在も軍事同盟を結んでいることになる。

 ところで、こうした米国の電撃的和解に焦った日本は、上海コミュニケからわずか7ヶ月後に日中共同声明で、中国と国交を結ぶ。

 

 そして、米国よりひどいの、は台湾とは国交断絶して、そのまま現在に至っている。

 

 軍事同盟を結んでたわけでもなく、実質的な経済交流は黙認していたわけだから、「なあなあでいいや」ということになったわけだ。

 

 それがここにきて、自民党有志から、台湾との関係強化のために「日本版台湾関係法」を結ぼうという動きが出ている。

 

 これに対して、中国外交部の華春瑩報道官は、記者会見で「断固反対」の姿勢を表明した。

 

 そりゃそうだ。40年以上も「なあなあ」で済ませてきた国が、突然「筋を通そう」と言ったら、「お前、今ごろ何言ってんだ?」となるのは当然だろう。

 

 靖国参拝もそう、従軍慰安婦問題もそう、台湾関係法もそう、よく安倍晋三首相や菅義偉官房長官が「当たり前のこと」という言葉を口にする。

 

 それだけ見れば、確かに「当たり前の主張」なのだが、戦後70年近く「なあなあ」でやってきた国が、突然いろいろなことに「筋を通そう」とすると、軋轢もたくさんある。

 

 何も安倍首相の肩を持つわけではないが、昨今の近隣諸国との摩擦の原因は、「これまでの日本外交のツケ」という部分も少なからずある気がしてならない。

中国外交部の華春瑩報道官は記者会見で「日本版台湾関係法」について断固反対の姿勢を表明した(出典: 中国外交部HP)

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