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防災歳時記4月3日 初めての火葬 日本の場合

三蔵法師こと玄奘三蔵(東京国立博物館蔵)

 のっけから葬式の話で恐縮だが、現代の日本では、「火葬」がほぼ100%。

 

 もちろん東京・大阪など「火葬」以外の葬法(土葬とか)を条例で禁じている自治体もあるが、国家として法律で「火葬にせよ」と定められているわけではないにも関わらず、だ。

 

 日本の火葬のルーツを探れば、お釈迦さまが火葬されたことにちなんでいるのは間違いない。

 

 「無宗教の国だ」などと言っても、この国には仏教の影響が現在も色濃く影を落としている。

 

 そして今から1314年前、西暦700年、時は飛鳥時代の今日4月3日に、日本で最初の火葬が行なわれた。

 

 それは72歳で没した法相宗の僧侶「道昭」。火葬は道昭の遺命だった。

 

 道昭はとても偉い僧侶だ。

 

 どれくらい偉いかと言えば、あの孫悟空と西域を旅した三蔵法師こと玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)に可愛がられた愛弟子だ。

 

 道昭は24歳の時に、遣唐使として唐に渡る。

 

 三蔵法師は、この異国の僧を可愛がり、同じ部屋に住まわせていたという。

 そして三蔵法師は道昭にこう言った。

 

「お前は禅を学び、東の国日本に広めるがよかろう」

 

 師の教えに従い、禅を学び日本に帰国した道昭は、熱心に座禅を組み続け、あるときは7日に一度しか立たなかったという。

 

 そして、西暦700年の4月3日、道昭の部屋から香気が漂い、弟子が入ってみると、座ったまま息絶えていた。

 

 遺命に従い、日本で最初の火葬となったが、親族と弟子が争って道昭の骨をかき集めようとすると、一陣のつむじ風が起き、灰と骨をどこかに吹き飛ばしてしまった、と続日本紀にある。

 

 道昭の死から2年後には持統天皇が火葬された。仏教の浸透とともに急速に火葬もこの国に普及していったのだ。

 

 しかしその後、天皇の火葬は、1617年に崩御した後陽成天皇を最後に現在まで400年近くも途絶えている。

 

 そして昨年11月。宮内庁は天皇皇后両陛下の意向を受け、逝去の際には火葬とするいう方針を発表した。

 

 400年にわたって途絶えていた天皇の火葬。

 

 両陛下はご一緒に合葬との意向もあったが、皇后さまが遠慮され、寄り添うように隣同士となる陵墓に埋葬される方針となった。

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