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福島第一周辺の植物 1.9ベクレル摂取でチョウの幼虫半数が死亡

ヤマトシジミ(撮影:Dakiny)

 大きさ約1センチの小さなチョウの幼虫に、福島第一原発周辺のセシウムで汚染された植物を与えたところ、蓄積量が1.9ベクレルに達すると死亡率が50%になるとの論文が15日付けの科学誌サイエンス電子版の「サイエンティフィック・リポート」に掲載された。

 

 これは琉球大学の大瀧丈二准教授らが調査したもので、福島第一原発事故の影響が最も少ないと考えられる沖縄に生息するチョウ「ヤマトシジミ」の幼虫に、同原発周辺のセシウムで汚染された植物を与え、その影響を測定したもの。

 

 この調査によると、食物として摂取した蓄積量が1.9ベクレルを超えると死亡率が50%、0.76ベクレルを超えると異常発生率が50%を超えることが分かった。

 

 この量は、体重1キロ当たりに換算するとそれぞれ5万4000ベクレルと2万2000ベクレル。人間の乳児が約3000グラムと仮定すると、それぞれ16万2000ベクレルと6万6000ベクレル。

 

 一方で現在の食品における基準値は1キロあたり100ベクレル(乳児用食品は50ベクレル)なので、「通常の生活では心配ない極めて高い値」とも言えるが、従来の想像よりは少ない量で「明らかな異常」が発生しているも事実。

 

 今回は1種類のチョウでの調査だが、乳幼児期における食品からの放射性セシウムの摂取・蓄積は生存や生長に決して無視できない影響があることを示唆している。

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