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「銀河のカタチ」誕生の謎を世界で初めて解明

左:円盤銀河を代表するアンドロメダ銀河。星が球状に密集した中央部の周りを円盤状にガスや塵が取り巻く。右:NGC1316銀河は円盤構造がない楕円銀河として知られる(写真:上坂浩光/HSC Project/国立天文台/ESO)

 「銀河のカタチ」と言うと一般的に「円盤状」をイメージしがちだが、国立天文台が率いる国際研究チームは、銀河同士が衝突した後に、高い確率でガスが渦を巻くことにより、この「円盤構造」が作られることを世界で初めて突き止めたと発表した。

 

 調査は、国立天文台の植田準子研究員が率いる国際研究チームによるもので、銀河同士が衝突した後にどのような形の銀河が作られるのか、アルマ望遠鏡をはじめとする世界中の電波望遠鏡を使って行ったもの。

 

 研究チームでは、約4000万~6億光年以内で観測できる衝突の最終段階にある37の銀河を調べたところ、30の天体で一酸化炭素分子ガスからの電波が検出された。この分子ガスの分布を描きだした結果、8割にあたる24天体で、分子ガスが円盤状に分布して、銀河中央部の周辺を回転していることが明らかになった。

 

 植田研究員は「こんなに多くの銀河でガス円盤が見つかったのは意外でした。銀河の形成については諸説あったが、高感度観測によって約70億~110億光年の遠方宇宙の銀河についても、研究の可能性が広がった」と話し、今後はガス円盤から星の円盤に進化する過程を注目していく考えを示した。

 

 この論文は、米国の天文物理学専誌「アストロフィジカル・ジャーナル・サプリメント」に掲載された。

 

電波望遠鏡で観測した衝突銀河のガス分布

衝突銀河のガス分布。等高線はガスが放つ電波の強度を示す。赤は地球から遠ざかり、青は地球に接近する動き。色の変化でガスが円盤状に回転することがわかる(写真:ALMA〔ESO/NAOJ/NRAO〕/SMA/CARMA/IRAM/J.Ueda et al./Wilson et al./Jutte et al.)

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