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深海の甲殻類は胸毛で栄養を自給自足? 世界初の発見

沖縄トラフの深海に生きる「ゴエモンコシオリエビ」は自分の胸毛でエサとなるバクテリアを育てて食べている?驚きの研究結果が世界で初めて報告された(提供:海洋研究開発機構〈JAMSTEC〉)

 光が届かない深海の生物がどのように栄養分を摂取するか調べている海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、沖縄トラフに生息する「ゴエモンコシオリエビ」が、自分の胸毛にバクテリアを付着させて食べる“自給自足の生活”を送っていることを世界で初めて発見した。

 

 「ゴエモンコシオリエビ」は、熱水噴出域に生息する真っ白な深海生物で、南極のカニや東太平洋のゴカイと同様に、宿主動物の体表に付着した菌と共生して生きていると考えられてきた。しかし、深海生物は生け捕りが難しく、これまでその食性が実験で証明されたことはなかった。

 

 JAMSTECの研究グループでは深海動物を捕獲したときの死亡原因が、水圧の低下に伴う気泡化(潜水病)であると想定して、気泡化を防ぐ捕獲法の開発に成功。「ゴエモンコシオリエビ」を生け捕りした結果、この生物の腸内で大量の胸毛が見つかり、腸をすりつぶした抽出液を調べたところ、バクテリア(外部共生菌)が消化されていたことを確認できた。

 

 今回の発見で「ゴエモンコシオリエビ」は、胸毛に付着したバクテリアを自らこそいで食べる自給自足の生活を送っていることがわかった。研究グループでは「人間以外の動物で食べ物を育てる行動は非常に珍しい」と話しており、今後は「ゴエモンコシオリエビ」が積極的にバクテリアを育てていることを実験で証明し、深海生物の食生活の解明に迫る予定。

 

 なお、この論文は14日、「The ISME Journal」電子版に掲載された。

ゴエモンコシオリエビ

JAMSTECでは生け捕りが難しい深海生物の捕獲法を開発してゴエモンコシオリエビの研究を進めている。関連サイトでは、食事風景の動画も公開中だ(提供:JAMSTEC)

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