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南アフリカで新種の人類「ホモ・ナレディ」化石を発見 ミッシング・リンクか?

南アフリカで新種の人類の化石が見つかった。ホモ・ナレディの復元模型(ナショナル・ジオグラフィックより)

 南アフリカのヨハネスブルク郊外の洞窟の地下深くから、新種のヒト(ホモ)属の化石が見つかったと、同国のウィットウォーターズランド大学などの研究チームが10日発表した。化石はアウストラロピテクス(猿人)からホモ(原人)へ進化する移行期の人類と見られ、「ホモ・ナレディ」と名付けられた。


 新種の人類の化石が見つかったのは、ヨハネスブルグから50キロ離れた郊外にあるライジングスター洞窟の地下90メートルにある空洞から。この周辺は、20世紀前半に多数の人類の化石が見つかったことから「人類のゆりかご」と呼ばれて、世界遺産にも登録されている。

 
 ウィットウォーターズランド大学の人類学者、リー・バーガー教授らの研究チームは、2013年にアマチュア発掘家によって持ち込まれた化石をもとに、2度の調査を実施。その結果、20世紀に化石が見つかった遺跡より約30メートル地下の空洞で、乳幼児から老人まで男女合わせて少なくとも15体分にあたる骨格を発見した。


 見つかった骨の化石は、頭がい骨やあご、手指や大腿骨など1550以上におよび、これはアフリカ大陸では過去最大規模の発見だという。化石の年代はまだ特定できていないが、手足は現代の人類のように発達している一方で、脳や肩、胸、骨盤は400万年前から200万年前の初期の類人猿に近い原始的な特徴が残っているという。


 頭がい骨の大きさから脳の容量はわずか500ミリリットルほどと推計されるが、これはホモ・サピエンスの半分にも満たない。成人男性は身長約150センチ、体重約45キロで、女性はそれより小柄だと推測される。


 こうしたことからバーガー教授は「猿人のアウストラロピテクスから、原人のホモ属に進化する移行期に位置する種だろう」と考えている。また、15体以上の化石が地中深くの一カ所で見つかったことについては「死者の埋葬場所だった」とみて、人類特有の埋葬文化を持つ新種の発見だと指摘している。


 なおこの研究の成果は、米科学誌「eLIFE」電子版と「ナショナル・ジオグラフィック」に掲載された。

見つかった骨は15体

見つかった骨は、幼児から高齢者まで男女15体以上。手足の大きさに比べて、頭がいや肩は原始的な特徴が残っていた(提供:eLIFE)

発見チーム

研究チームを率いる南アフリカ、ウィットウォーターズランド大学のリー・バーガー教授。背後に見えるのは化石が見つかった洞窟の入口(提供:ウィットウォーターズランド大学)

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