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水で膨らむボール 2歳児が誤飲して開腹手術 注意呼びかけ

吸水すると膨らむゲル状のボールを誤飲した子供が開腹手術で取り出す事故が相次ぎ、国民生活センターが注意を呼びかけている(写真は手術で取り出されたボール。元は直径15ミリのサイズが、4センチに膨らんだ 提供:国民生活センター)

 水に漬けると100倍から1000倍に膨らむボール状のインテリア雑貨を、誤って飲んだ2歳の女の子が十二指腸に詰まって開腹手術を受ける事態になったとして、国民生活センターは1日、乳幼児のいる家庭などに向けて注意を呼びかけた。


 国民生活センターによると今年6月、2歳の女の子が嘔吐が止まらず、医療機関で開腹手術を受けたところ、十二指腸に4センチ大に膨らんだゲル状のボールが詰まっているのがわかった。摘出手術を受けた女の子は肝臓の障害と膵炎を起こしていて、24日間の入院の末、退院した。


 このボールは、吸水するとゲル状になって、元の大きさの100~1000倍の水を吸う高吸水性樹脂製品で、インテリア雑貨や園芸用品、芳香剤や消臭剤などにも使われている。


 国民生活センターによると、ボール状の高吸水性樹脂を誤飲した事故の報告は、2005年以降、これまでに2件寄せられていて、2011年には10歳の女の子がおもちゃのビーズを耳の中に入れて遊んでいたところ、耳のなかで膨張して緊急手術を受けた事例などが報告されているという。


 また米国小児科学会では生後8カ月の女児が誤飲して腸閉塞を起こし、手術した例などが報告されていることから、米国では4商品を販売する業者に自主回収を命じた経緯がある。


 日本と米国のいずれのケースも、超音波検査やX線検査には映らないため、手術で取り出す以外に対応策は無かったとしている。


 国立成育医療研究センターの朝長高太郎医師は「今回の事故で摘出されたボールは、酸性の胃液ではあまり膨らまず、弱アルカリ性の腸液で膨らみやすい性質があったため、閉塞をおこした。誤飲に気づいたら、無理に取り出そうとせず、まずは吐き出させるよう試みてほしい」と話している。

 
 そのうえで「ボールは、乳幼児の目や手が届かない場所に保管するほか、認知症の高齢者についても十分注意してほしい」と呼びかけている。

市販されている高吸水性樹脂ボール

インテリア雑貨やディスプレー用品、芳香剤、消臭剤、虫よけなど高吸水性樹脂を使ったさまざまなボールが市販されている。これはその一部(提供:国民生活センター)

国民生活センターが行った実験

国民生活センターがある商品を使って膨らむ様子を観察。直径12ミリのボールが、水道水に付けて1日後には46ミリ、2日後には53ミリに膨らんだという(提供:国民生活センター)

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