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冷凍食品のアイスに食中毒菌?米ネスレが自主回収 リステリア菌って何だ?

電子顕微鏡で見たリステリア菌(提供:CDC米疾病予防管理センター/撮影:Dr. Balasubr Swaminathan)

 米国のネスレは、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで販売中の家庭用アイスクリームが「リステリア菌」で汚染されている可能性があるとして、今月7日、自主回収を発表した。このアイスは日本国内では取り扱いがない。

 

 リコールの対象となっているのは、「ドラムスティック」というコーン入りバニラアイスクリームで、16本入りのバラエティパックと24本入りのバニラパック。

 

 同社によると、米カリフォルニア州にある工場の生産ラインからリステリア菌が検出されたことから、製品に混入した可能性もあるとみて、今年8月31日から9月17日までの間に作られた製品の自主回収を決定した。いずれも賞味期限が2017年6月で、これまでのところ消費者から健康被害のクレームはないという。

 

 冷凍保存されるアイスクリームに食中毒菌?と思われる読者も多いと思われるが、リステリア菌とは4℃以下の低温や、12%程度の食塩で塩漬けしても増殖できるのが特徴だ。

 

 厚生労働省によると、リステリア菌は川の水や、動物の腸など身の回りに広く生息する細菌で、日本ではこれまでのところ食中毒の報告例がないが、2010年には米国でメロンを原因とする食中毒が発生し、33人が死亡した。米疾病予防管理センター(CDC)の推定では、毎年2500人程度が発症し、このうち500人近くが死亡しているという。

 

 欧米では、ナチュラルチーズなどの乳製品や生ハムなどの食肉加工品、スモークサーモンなどの魚介類加工品、コールスローサラダなどで集団食中毒の前例があり、世界保健機関(WHO)では「冷蔵庫に長期間保存され、加熱されずにそのまま食べられる食品でも、リステリア感染症の原因となり得る」として注意を呼びかけている。

 

 健康な成人では多くのリステリア菌を摂取しない限り発症することは稀で、発症しても軽症で済むとされるが、悪寒や発熱、筋肉痛などインフルエンザと間違えやすい症状が出るほか、深刻な場合は敗血症や髄膜炎、中枢神経系の症状を引き起こす場合があるので、高齢者や妊婦など免疫機能が落低下している人は注意が必要だという。

ドラムスティック

米ネスレが自主回収を決めたコーンアイス「ドラムスティック」(提供:Nestlé®USA)

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