防災と災害情報のニュースメディア
  • 生物

20mの至近距離でピューマとにらみ合い「背中を見せたら負けだ!」(動画)

「山のライオン」と言われるピューマ。地元のハンターの間では「モンスタートム」と呼ばれている(Adam Bartsch /ViralHog)

 カナダ西部バンクーバー島で今月1日、抜け落ちた鹿の角を探して森の中を探索していた男性が、20メートルの至近距離で自分を見つめるピューマの存在に気づいた。「逃げたら背後から襲われる」と思った男性は、1時間以上にわたって猛獣とにらみ合いの時間を続けた。

 

 英語で「マウンテン・ライオン」とも呼ばれるピューマは、北米大陸のロッキー山脈から南米パタゴニアにかけて生息。ネコ科のなかでは、ライオンやヒョウなどのヒョウ亜科ではなく、イエネコと同じネコ亜科に属する最大級の猛獣だ。

 

 今月1日、米国との国境に近いカナダのバンクーバー島のキャンベル川周辺で、落ちている鹿の角を探して歩いていたアダム・バートシュさん。誰もいないはずの木立の間から自分をじっと見つめる存在に気づいた。地元のハンターの間で「モンスター・トム」の名前で知られる大きな体をしたオスのピューマだった。

 

 モンスター・トムは唸り声をあげることもなく、ただひたすらアダムさんの一挙手一投足を見つめていた。このときアダムさんは銃を持っておらず、そばには野生動物や野鳥を見つけたときのために用意したビデオカメラが1台だけ。

 

「後ろを見せて逃げ出したら殺されてしまう」そう考えたアダムさんは、視線をそらさずじっとピューマとにらみ合いを続けた。リラックスした飼い猫のように、体の下に前足を折りたたむ姿を見て、すぐには襲ってくる気がないと感じたことから、そばにあった石や木の枝を投げつけて追い払おうと試みたが、ピューマは一向に気にするようすもみせず、何度もその場に戻ってきたという。

 

 両者の攻防が1時間近く続くうち、次第に間合いはジリジリと詰められていった。そこへ突然雨が降り出し、文字通り勝負に水が差された。ピューマは濡れるのが嫌だったのか、アダムさんの顔を見飽きたのかはわからないが、きびすを返すと再び緑の森に消えていった。

 

 

 この動画を見たカナダ国立公園事務局の担当者は「ピューマが腹をすかしていなかったのが幸いでしたね」とアダムさんの無事を喜んだうえで、「ピューマは大変好奇心が強く人間の存在にも慣れているので、自分と敵対しない人物かどうか見抜いて、人間の行動を観察していたのかもしれない」と話している。

 

 この担当者によると、野生のピューマと出会った場合は、視線をはずすことなく、腕などを振って自分を大きく見せるようにして大声をあげると向こうから逃げ出す場合が多いという。アダムさんの見事な勝利だ。

 あなたにオススメの記事

メニュー