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【南海トラフ】愛媛県と豊後水道でM6級の深部低周波地震「スロースリップか?」

南海トラフ地震の想定震源域で2018年2月以降に発生した地震分布(赤丸は7月中の発生)(気象庁)

 今後30年以内に70%の高い確率で起こりうる南海トラフ地震について、気象庁の検討会は7日、先月中ごろから下旬にかけて、愛媛県と豊後水道でマグニチュード(M)6程度の「深部低周波地震」が発生していたことを明らかにした。プレート境界深部で発生した「スロースリップ」が原因の可能性が高いという。

 

 気象庁は今月7日に定例の検討会を開き、先月10日〜28日にかけて、愛媛県中部から南部と、瀬戸内海西部の伊予灘で、通常の地震波よりも周波数が低く、揺れが小さい低周波地震を観測したと明らかにした。さらに愛媛県と大分県の間の豊後水道でも、18〜20日にかけて低周波地震が発生し、周辺の観測機器がわずかな地殻変動を観測している。

 

 これらの地震の規模は、Mw5.7〜6.0の範囲で、愛媛県では8月に入ってからも続いている。地震の規模は、地震波の振幅から計算されるマグニチュード(M)を用いることが知られているが、ここで使うモーメントマグニチュードは、さらに性能が高い地震計データを使って詳細に計算したもので、マグニチュードより物理的に正確だという。

 

 政府の地震調査研究推進本部によると、伊予灘から豊後水道にかけては、1905年に発生したM7.2の「芸予地震」や、2001年のM6.7地震など、17世紀以降、M6〜7クラスの地震が一定周期で発生しており、今後30年以内に40%程度の確率で起こる可能性があるとしている。

 

 今回観測された深部低周波地震と地殻変動について、気象庁は想定震源域のプレート境界の深部で「短期的なスロースリップ(ゆっくりすべり)」が起きているのが原因だと推定しており、現時点では、「南海トラフ地震発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化はない」と結論づけている。

深部低周波地震

プレート境界でのスロースリップが原因だと考えられる深部低周波地震(気象庁)

愛媛

「伊予灘~豊後水道」のプレート内地震も南海トラフ同様に警戒が必要だ(政府地震調査研究推進本部)

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