枯渇が危惧されるウナギを国際的な食資源として保護しようと、日本、中国、台湾、韓国、フィリピンの5カ国・地域は6日、福岡市で4回目となる「国際的資源保護・管理に係る非公式協議」を開いた。
この会合では、ウナギについて国を超えた情報の交換や共有を強化することや、養殖業界を含めてウナギを管理する非政府機関の設立に向けて協議することが決まった。
今年5月の3回目までは、日本、中国、台湾しか参加していなかったが、今回から5カ国・地域に増えたことで、東アジア全体での資源管理に向けて大きな一歩になると期待される。来年2月には5回目の会合が日本で開催される予定だ。
ウナギを巡っては、東アジアの海を回遊する稚魚(シラスウナギ)が近年、乱獲などで激減しており、天然物・養殖(養殖も稚魚は天然のシラスウナギが必要)を問わず大幅に値上がりしている。稚魚の産卵地などが海洋であることから、国際的な枠組みでの資源保護策が必要だと指摘されている。