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手足に力が入らなくなる「ギラン・バレー症」集団発症 ペルー政府が緊急事態宣言

ペルー保健省

 

 南米ペルーでは、首都リマを中心とする北部の5つの県で、手足の筋肉に力が入らなくなる難病の「ギラン・バレー症候群」の患者が急増しているとして、政府が「健康上の緊急事態宣言(Health Emergency)」を出した。この病気は、蚊がウイルスを媒介するジカ熱とも関係があると指摘されており、2015〜2016年にはブラジルなどを中心に感染が拡大した。

 

 患者が急増しているのは首都リマをはじめ、経済の中心であるラ・リベルタード県やフニン県、ピウラ県、ランバイエケ郡の5地区。

90日間の緊急事態宣言

 ペルー保健省(MINSA)は今月9日、これら5地区では今年に入ってから200人を超える患者が増えているとして、90日間の緊急事態を宣言し、国防省や国家警察にも協力を依頼。医療体制や治療薬の確実な提供とともに、感染拡大の防止を呼びかけた。

 

 ギラン・バレー症候群は感染すると、手足の筋肉が衰え、顔面神経が麻痺したり、呼吸困難などを引き起こす病気で、日本では女優の大原麗子さんがかかったことで一躍有名になった。

 

 正確な原因やメカニズムはわからない点が多いが、2016年のフランスの研究で、患者の血液からジカウイルスの陽性反応が確認されており、ギラン・バレー症候群と診断される前に、先行してジカ熱特有の症状を発症していたことが報告されている。

 

 ペルーには日本人観光客にも人気がある世界遺産マチュピチュなどもある。同国保健省は「体調不良を感じたら、たとえ健康保険に加入していなくても、医療機関や公衆衛生施設で診断を受けてほしい」として、患者の入院費用や薬代を無償にする考えを示している。

ペルー国内の病院長を前に緊急事態を宣言するトマス・ズレマ保健相(MINSA)

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