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「ウンチ移植」で薬剤耐性菌に感染 1人死亡 1人が重症 米国

健康なひとの腸にはほとんどいない「クロストリジウム・ディフィシル」の顕微鏡写真(CDC)

 米食品医薬品局(FDA)は今月13日、「便移植療法(FMT)」を受けた2人の患者が深刻な薬剤耐性菌感染症を発症し、1人が死亡したと明らかにした。

 

 便移植療法は、厳密に言うとウンチを移植するわけではなく、健康な人の便に含まれている腸内細菌を腸の病気の患者に投与する治療法だ。対象となるのは、健康なひとにはほとんどいない「クロストリジウム・ディフィシル」という細菌が増殖する病気や、難病のクローン病、潰瘍性大腸炎などの患者で、近年、欧米を中心に研究が進んでいる。

 

 日本でも国内の大学病院など複数の施設で臨床研究が行われた経緯はあるが、保険適用もされていないし、海外に比べれば遅れている状態だ。

 

 米国では2013年7月、FDAが「クロストリジウム・ディフィシル感染症」に関して便移植療法を選択する場合のガイダンスを発表している。しかし今月13日、同じドナーから糞便の提供を受けた2人の患者が、さまざまな抗生物質が効きにくくなる薬剤耐性菌に感染して1人が死亡、1人が重症であることが判明した。

 

 発表によるとドナーの便は、移植前に薬剤耐性菌の有無を調べる検査を実施しておらず、FDAは「便移植療法には潜在的なリスクがある」として、便の使用前にドナーの便のスクリーニング検査の重要性を強調した。

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