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手術中に入れ歯脱落!1週間以上ノドをつまらせた男 4度の緊急手術!英国

自分の入れ歯を飲んだ男(©BMJ Case Reports 2019)

 

 英国東部に住む72歳の男性は、手術中に、入れ歯がはずれて飲み込んでしまい、8日後に喉の奥から見つかった!レントゲン写真にはハッキリと入れ歯の影が映っている。

 

 英医学誌『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)』に今月12日に掲載された症例報告によると、この男性は腹壁にできた良性ポリープの除去手術で病院に入院。

レントゲン検査を受けたのに!?

 手術は成功したが、その6日後、咳をするたびに喀血するようになり、食べ物も飲み込めなくなったのでグレート・ヤーマスにあるジェームス・パジェット大学病院の救急救命室(ER)に緊急搬送された。

 

 胸部レントゲン画像を見た担当医は、6日前の手術で気管内チューブを挿入したことで嚥下障害を引き起こし、喀血は男性の持病である慢性閉塞性肺疾患(COPD)が原因だろうと考えて抗生物質を処方して、家に帰らせた。

 

 その二日後に再び舞い戻った男性、すっかり涸れてカスカスと息が漏れるようになった声で、「処方された薬がまったく飲み込めない。横になっても息苦しくて眠れない」と窮状を訴えた。

最初の胸部レントゲン写真で入れ歯は見えなかった(©BMJ Case Reports 2019)

半円形の金属の異物がある!

 耳鼻咽喉科の誤嚥性肺炎専門の医師が呼ばれ、内視鏡検査を行った結果、リンパ腺やノドに問題はなかったが、ノドの奥に詰まっている半円形の異物を発見。金属製の入れ歯が声帯に食い込んで、粘膜が腫れて出血していた。医師が告げると、男性は「手術のときに入れ歯を無くした」と打ち明けたという。

 

 そこで入れ歯を取り除くための緊急手術となり、6日後に退院。この不幸な男性の物語はこれで終わりではなく、その5日後に再び喀血して3度目の入院へ。鼻から内視鏡を入れたところ、舌の根元の近くに肉芽腫が見つかり、これに触れると大出血!ヘモグロビン濃度が一挙に低下したことから、赤血球製剤を1日2単位(240ml)ずつ輸血して、ようやく貧血状態から脱した。

 

  ところが9日後に事態が急変。前回と同じ場所にできた肉芽腫を取り除くと、その下に傷ついた動脈の血管が見つかった。最悪の場合、気管切開する大手術になるところだったが、外科医が、曲がったハサミのような形をした鼻用鉗子を駆使して、傷ついた動脈を縫い合わせるのに成功したという。

 

 わずかな期間で4回病院に担ぎ込まれた男性は、その後6週間、鼻の内視鏡検査で術後の経過観察を続けたが、現在は出血はなく、良好だという。ジェームス・パジェット大学病院の耳鼻咽喉科医ハリエット・カニフ(Harriet Cunniffe)医師は、報告書で「手術を受ける患者の入れ歯の管理方法をマニュアル化している病院もあるが、国が定めたガイドラインはない」として、その必要性を訴えている。

ノドに引っかかった入れ歯。今度はハッキリ見える(©BMJ Case Reports 2019)

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