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電子タバコ:2カ月弱で「94人が重度肺疾患で入院」米14州

米国では過去2カ月で94人が電子タバコが原因と考えられる肺疾患を患っている(CDC)

 米疾病予防管理センター(CDC)によると、米国ウイスコンシン州やカリフォルニア州、イリノイ州など14州では、過去2カ月の間に94人が、呼吸器不全などの肺疾患をあいついで発症しており、患者に共通するのはいずれも電子タバコの喫煙者だという。

 

 今月17日のCDCの発表によると、今年6月28日から8月15日にかけて2カ月未満の間に、全米14州の公衆衛生当局から、重度の肺疾患で医療機関に入院したと報告があった。特に30人の肺疾患患者が報告されているウィスコンシン州保健サービス局(DHS)によると、当初は16歳から34歳までの比較的若い世代の患者が中心だったが、最近では50代の患者も報告されている。

患者はわずか2カ月で94人

 患者に共通するのは、「e-cigs」とか「vapes」などと呼ばれる電子タバコの喫煙者で、入院の数カ月前から数週間前にかけて喫煙歴があり、急速に症状が悪化したため病院を訪れたという。

 

 ほとんどが息切れや疲労しやすくなり、胸の痛みや咳が止まらなくなって、下痢や発熱、体重減少などの症状を訴えており、胸部CT検査では両側の肺に網目がかったようなすりガラス状の陰が確認されている。

 

 現時点で電子タバコと肺疾患の因果関係は不明だが、ウィスコンシン州では衛生研究所と米食品医薬品局(FDA)と協力して、電子タバコの成分テストを開始するとともに、複数の州が疫学調査に乗り出している。

ウィスコンシン州の報告

日本呼吸器学会も「待った」

 CDCによると、患者の一部は進行性の肺疾患を患っていたが、副腎皮質ホルモンの「コルチコイドステロイド剤」の処方で、症状が改善したというケースもあるという。

 

 JT(日本たばこ産業)によると、電子タバコは専用カートリッジに入ったリキッドと呼ばれる液体を電気加熱させて、発生する蒸気(ベイパー)を楽しむ仕組みで、このリキッドにはニコチンを含むものもあるが、国内に流通しているものはニコチンを含まないものが一般的だとしている。

 

 しかし、日本呼吸器学会では、葉タバコを加熱することでニコチンを含むエアロゾルを発生させて吸引する非燃焼・加熱式タバコや、ニコチン入りのリキッドタイプは、従来のタバコと同じように、健康リスクや受動喫煙の可能性があるという見解を示していて、公共交通機関や公共の場所での使用に「待った」をかけている。

 

 さらに、米国では中毒性のあるニコチンをはじめ、肺疾患を引き起こす原因となるジセアチルなどの化学物質や、ニッケル、スズなどの重金属が入っているものも多く、CDCが若者や妊婦に健康被害を起こす可能性があると注意を呼びかけている。

日本呼吸器学会が示した見解の一部

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