強い台風15号は、関東の東の海上に抜けたが、海上では猛烈な風が吹いて大しけとなっている。東北と関東地方の一部では、昼過ぎにかけて暴風域に巻き込まれる見通しだ。こうしたなか、中国大陸と朝鮮半島にはさまれた黄海では、新たな熱帯低気圧が発生中だ。
気象庁によると、台風15号は午前12時現在、福島県のいわき市沖を時速30キロで北東方向に進んでいる。関東地方を暴風域に巻き込みながら通過したが、勢力は衰えることなく、今も中心気圧は965ヘクトパスカル、中心付近の最大風速40メートル、最大瞬間風速55メートルで、中心の南東側90キロと北西側70キロでは暴風が、その周りでは強風が吹いている。
台風15号は千葉市中央区で最大瞬間風速57.5m/sの記録的な暴風をもたらすなど,関東各地に風水害の爪痕を残しています.台風は関東の東海上に抜けましたが,東北と関東の一部は今日9日昼過ぎにかけて暴風域に入る見込み.また東北では夕方まで大雨となる所があります.どうか安全にお過ごし下さい. pic.twitter.com/RfbqfxHtnA
— 荒木健太郎 (@arakencloud) 2019年9月9日
台風は沿岸から次第に遠ざかりながら三陸沖を進み、あさって11日には北海道のはるか東の千島列島付近で温帯低気圧になる見通しだ。
一方、黄海では新たな熱帯低気圧も発生しており、ゆっくりと中国東北部に進んでいる。こちらは日本列島に影響を及ぼす可能性は低そうだが、フィリピンの東方沖ではこの先発達しそうな低気圧の雲も出現しており、米ハワイの合同海軍台風警報センター(JTWC)も動向を注視している。