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新型コロナ「治った人の血液成分」投与した重症者10人が回復「呼吸器はずれる」中国研究

新型コロナウイルスの電子顕微鏡画像(NIAID)

  中国の武漢市と深圳市の医療機関で、新型コロナウイルスに感染して危篤状態の患者15人に、回復した人の血液成分を投与した結果、10人の症状が改善していたことが判明した。

 

  これは武漢市の国立ワクチン技術研究所で楊暁明(ヤン・シャオミン)医師らのグループが行ったもので、10人の重症患者を対象に、最近回復したドナーから提供された「血漿」と呼ばれる血液成分(1回分200ml)に、抗ウイルス剤などを加えて輸血を実施。

 

 その結果、治療開始から7日以内で、10人中7人の患者ではウイルスが検出されなくなり、肺の病変に改善が見られた。いずれも副作用はなかったという。

 また、深圳市の第三人民病院で行われた研究では、今年1月20日から3月25日にわたって、新型コロナウイルスに感染して、重度の呼吸不全を起こしている急性呼吸逼迫症候群(ARDS)の重篤患者5人(36〜65歳)に回復したドナーの血漿を輸血。

 

 治療開始から3日目には5人中4人の患者の体温が正常に戻り、12日以内にウイルス反応が陰性になった。さらに3人は2週間以内に人工呼吸器をはずし、5人の患者のうち3人が入院後51〜55日で退院、残る2人も輸血開始から37日目に症状が安定したという。

 

 新型コロナウイルスの治療法やワクチンはまだ確立していないが、中国の国営企業「バイオテック・グループ(CNBG)」は今年1月以来、武漢市で回復した患者から血漿を採取するための特別チームを設立し、先月8日に入院患者の治療に使ったところ、24時間以内に血液中の酸素量(血中酸素飽和度)が増えて、ウイルス量が減少したのを確認している。

 

 同社は「新型コロナウイルス肺炎から回復した患者の血液には、ウイルスに対する免疫抗体が存在している可能性がある」として、引き続き試験を続けて、安全性を確認する考えだ。

深圳第三人民病院

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